宮守川橋梁

宮守川橋梁

岩手県遠野市、国道283号と宮守川をまたいで架かるJR釜石線の鉄道アーチ橋で「めがね橋」と通称されるのが宮守川橋梁。もともとは大正4年に開通した岩手軽便鉄道の橋梁だったもので、隣接して石造だった架橋当時の橋脚が残されています。岩手軽便鉄道のアーチ橋は宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のモチーフになったもの。

旧橋は宮沢賢治『銀河鉄道の夜』のモチーフに

宮守川橋梁

岩手軽便鉄道のSLが走った時代、地元の子供たちの度胸試しに橋を渡ることがあったのだとか。
そんな軽便鉄道時代の旧橋が宮沢賢治『銀河鉄道の夜』のモチーフになったのです。

現存する橋梁は昭和18年に改修された長さ107mの5連アーチ橋で、「東北地方の産業振興の基礎を築いた水資源・交通・都市基盤整備の歩みを物語る近代化産業遺産群」の岩手県の軽便鉄道関連遺産(花巻電鉄線路跡・旧車両デハ3、岩手軽便鉄道線跡、旧岩手軽便鉄道宮守川橋梁・達曽部川橋梁・宮守隧道・鱒澤隧道)として経済産業省による近代産業遺産、そして土木学会の選奨土木遺産にもなっています。

NPO法人地域活性化支援センターの「恋人の聖地」にも選定され、金・土・日曜とイベント日の日没~22:00にはライトアップも実施されています。

近くに「道の駅みやもり」があるので、車を道の駅に入れればのんびりと見学が可能。
JR釜石線鱒沢トンネルの横には岩手軽便鉄道の鱒澤隧道、宮守トンネルの脇には宮守隧道というレンガ造りのトンネルが残されていますが、残念ながら木に覆われて見学は困難。
近くにあるJR釜石線の達曽部川橋梁も「めがね橋」でやはり近代化産業遺産、土木遺産に選定されています。

宮守川橋梁

岩手軽便鉄道

岩手県の内陸部、北上川沿いに走る日本鉄道線(現在の東北本線)と太平洋沿岸を結ぶ鉄路の敷設は、悲願だったのですが、県営鉄道案は財政難から実現せず、代わりに、民間で軽便鉄道を建設しようとする運動が生まれ、花巻から釜石への鉄道線敷設が始まったのです。
大正4年11月23日、花巻〜仙人峠(65.4km)を結んで762mm軌間という軽便鉄道、岩手軽便鉄道が全通。
釜石側は明治44年11月3日に釜石〜大橋間に釜石鉱山鉄道が開通していましたが、岩手軽便鉄道・仙人峠駅と釜石鉱山鉄道・大橋駅との間には標高887mの仙人峠が立ちはだかっていました。
そのため仙人峠に貨物用の索道(ロープウェイ)を建設しましたが、旅客は徒歩3時間ほどの峠越えを余儀なくされていました。
この索道は、岩手軽便鉄道が国有化された際に、国鉄史上最初で最後の索道となったのです。
昭和25年10月10日、花巻 〜釜石間が全通し、仙人峠の徒歩での峠越えはようやく解消したのです。

宮守川橋梁
名称 宮守川橋梁/みやもりがわきょうりょう
所在地 岩手県遠野市宮守町下宮守
関連HP 遠野市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR宮守駅から徒歩5分
ドライブで 釜石自動車道東和ICから約15km
駐車場 道の駅みやもり駐車場(81台/無料)を利用
問い合わせ 遠野市宮守総合支所 TEL:0198-67-2111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
道の駅みやもり

道の駅みやもり

岩手県遠野市を走る国道283号、旧宮守村の中心に位置する道の駅が、道の駅みやもり。宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のモチーフになっためがね橋(宮守川橋梁)、総合運動公園「銀河の森」にも近く、宮守川橋梁探勝の拠点にもなっています。JR釜石線を「SL

 

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