七ツ森

七ツ森

岩手県岩手郡雫石町、御所湖の北側にある7つの連なったこんもりとした丘の総称が、七ツ森。生森(おおもり)、石倉森、鉢森、稗糠森(ひえぬか)、勘十郎森、見立森、三角森(みかどもり)で、宮沢賢治ゆかりの地として国の名勝「イーハトーブの風景地」のひとつになっています。

宮沢賢治ゆかりの7つの森

七ツ森

標高は、生森(347.9m)、石倉森(301m/生森と双耳峰を形成)、鉢森(343m)、勘十郎森(316m)、稗糠森(249m)、三角森(299m)、見立森(316m)で、ヤマモミジとイタヤカエデ、ヤマザクラなどが茂っています。

宮沢賢治は少年時代からしばしば雫石に足を運び、詩集『春と修羅』に掲載された詩『屈折率』、詩『第四梯形』、童話『山男の四月』や『おきなぐさ』などの多くの作品に七つ森が登場しています。

一帯は、七ツ森森林公園として整備され、最高峰の生森山頂に東屋、トイレ、勘十郎森に駐車場、東屋、トイレが設置され、遊歩道が巡らされています。
散策が可能なのは雪解けの4月下旬~新雪の11月下旬。

駐車場は町立七ツ森小学校に近い勘十郎森の東麓と、生森山の南麓を走る国道46号沿い。

同名の七ツ森は宮城県黒川郡大和町にもありますが、宮沢賢治ゆかりの地は、岩手県です。

国の名勝「イーハトーブの風景地」に指定される宮沢賢治作品の源泉となった場所は、七ツ森のほか、花巻市のイギリス海岸、釜淵の滝、五輪峠、狼森(おいのもり/小岩井農場内の森)、滝沢市の鞍掛山の鞍掛山、奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる種山ヶ原(種山ヶ原モナドノックス)、岩手県花巻市、遠野市、奥州市の境にある五輪峠があります。

宮沢賢治『屈折率』

七つ森のこつちのひとつが
水の中よりもつと明るく
そしてたいへん巨きいのに
わたくしはでこぼこ凍つたみちをふみ
このでこぼこの雪をふみ
向ふの縮れた亜鉛(あえん)の雲へ
陰気な郵便脚夫(きゃくふ)のやうに
(またアラツデイン 洋燈とり)
急がなければならないのか

七ツ森
名称 七ツ森/ななつもり
所在地 岩手県岩手郡雫石町
関連HP 雫石町公式ホームページ
電車・バスで JR雫石駅からタクシーで7分
ドライブで 東北自動車道盛岡ICから約10km
問い合わせ 雫石町観光商工課 TEL:019−692−6475
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
イギリス海岸

イギリス海岸

「夏休みの十五日の農場実習の間に、私どもがイギリス海岸とあだ名をつけて、二日か三日ごと、仕事が一きりつくたびに、よく遊びに行った処ありました」と宮沢賢治が記しているように、賢治が命名した北上川の風景がイギリス海岸。岩手県花巻市の花巻駅の東2

釜淵の滝

釜淵の滝

岩手県花巻市、花巻温泉を流れる台川に懸る滝が、釜淵の滝(かまぶちのたき)。落差8.5m、幅30mの滑滝(なめたき)で、丸みを帯びた岩の上を流れ落ちています。『台川』にも記される宮沢賢治ゆかりの滝で、国の名勝「イーハトーブの風景地」のひとつ。

鞍掛山

鞍掛山

岩手県滝沢市、岩手山の南東山麓にそびえる標高896.7mのピークが、鞍掛山。宮沢賢治の詩集『春と修羅』にある『くらかけの雪』の詩碑が相の沢キャンプ場の登山口にあり、宮沢賢治ゆかりの地ということで、国の名勝「イーハトーヴの風景地」のひとつにも

種山ヶ原モナドノックス

種山ヶ原モナドノックス

岩手県奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる標高869.9mの物見山(種山)の山上一帯に広がる高原地帯が、種山ヶ原(​たねやまがはら)。残丘であることから種山ヶ原モナドノックスとも呼ばれ、宮沢賢治がこよなく愛した高原。「イーハトーブの風景地

五輪峠

五輪峠

岩手県花巻市、遠野市、奥州市の境、遠野街道(人首街道)の峠が、五輪峠(ごりんとうげ)。岩手県道174号(小友米里線)が通っていますが、かつては遠野と江刺を繋ぐ峠道で、宮沢賢治ゆかりの峠ということで、国の名勝「イーハトーブの風景地」のひとつに

 

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