丸亀城・天守

丸亀市のシンボルともなる丸亀城は、1597(慶長2)年、豊臣秀吉の重臣・生駒親正(いこまちかまさ)が、西讃防備のために、高松城の支城として5年の歳月を掛けて築いた城。三重三層入母屋造の天守閣は、日本に現存する12の木造天守のひとつで、国の重要文化財に指定されています。

現存する12天守のひとつで「現存日本最小の天守」

天守脇に入口が
急峻な階段

現存する天守が築かれたのは寛永20年~万治3年(1643年~1660年)頃、京極高和が6万石で入封した時代。
京極時代に城の裏口にあたる海側の搦め手門を大手門(表門)に変更しているので、大手門から天守を見上げる現在のスタイルはこの時に完成したものです。

天守というものの高さも15mほどの御三階櫓なので、現存する12天守のなかで「最小の天守」となっています(実際には備中松山城が11mで最小)。
四国には、松山城(愛媛県松山市)、宇和島城(愛媛県宇和島市)、高知城(高知県高知市)と合計4ヶ所の現存天守がありますが、そのなかで最古の天守が丸亀城の天守です。

1階北側(大手側)には石落しや狭間(さま)もあり、実戦的な防備が完備。
それでいて唐破風や千鳥破風を巧みに配置し優雅な雰囲気を醸し出しています。

往時には本丸には天守のほかに隅櫓(すみやぐら)、櫓を結んでの多聞(たもん=城郭の石垣上に建てられた長屋で、城壁よりも強固な防御施設)もあり、土塀が巡らされるなど堅牢な防備を誇っていました。

初日の出を迎える会

丸亀城天守前の本丸広場で、元旦には丸亀市体育協会主催の『初日の出を迎える会』が開催されています。
例年、天守前では小豆粥が振る舞われ、福袋の抽選会に長蛇の列ができます。

初日の出は讃岐富士の右側から昇ります。

丸亀城・天守
名称丸亀城・天守/まるがめじょう・てんしゅ
所在地香川県丸亀市一番丁
関連HP丸亀市公式ホームページ
電車・バスでJR丸亀駅から徒歩15分
ドライブで瀬戸中央自動車道坂出北ICから約6.5km
駐車場丸亀城内資料館南側(50台/無料)・市民ひろば駐車場(22台/無料)
問い合わせ丸亀市文化財観光案内会事務局 TEL:0877-22-6278/FAX:0877-24-8868
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
国宝12天守

現存12天守に登城しよう!

現在、国内に戦国末期から江戸時代の木造天守が残るのは12ヶ所。「現存12天守」と呼ばれています。北から、弘前城、国宝松本城、丸岡城、国宝犬山城、国宝彦根城、国宝姫路城、国宝松江城、備中松山城、丸亀城、松山城、宇和島城、高知城の12城で、四国

丸亀城

丸亀市のシンボルともなっている丸亀城は、亀山(標高66m)の山頂に本丸を配した平山城。1597(慶長2)年、豊臣秀吉の配下として活躍した生駒親正(いこまちかまさ)が讃岐17万石を与えられ入城し、6年の歳月を要して近世の城郭に変えています。本

丸亀城 山下御殿跡

丸亀市街地の南部に位置する亀山(標高66メートル)の最上部に本丸を築き、山下の平地を山下曲輪(やましたくるわ)を配し、その周囲を内堀で囲んだ渦郭式平山城の丸亀城。山下曲輪には藩政時代の政庁で、藩主の居住空間でもあった山下御殿がありました。藩

丸亀城本丸

亀山と呼ばれる山の最高所に築かれているのが丸亀城本丸。最下層の四ノ段から、三の丸(三ノ段)、二の丸(ニノ段)と攻略して、ようやくたどりつくのが本丸です。本丸には天守のほかに隅櫓(すみやぐら)、多聞(たもん=渡櫓)や土塀が巡らされ、最大の防備

丸亀城三の丸

「日本100名城」に選定の丸亀城の本丸と、二の丸の周囲を囲む平場の曲輪が三の丸。二の丸の東側、本丸の西側に三の丸(三ノ段)が位置しています。往時には月見櫓・坤櫓(ひつじさるやぐら=南西側)・戌亥櫓(いぬいやぐら=北西側)の3棟の櫓が防御を

丸亀城二の丸

丸亀城の本丸に次いで、二番目に高い位置にあるのが二の丸です。「日本100名城」に選定の丸亀城に登城する際には三の丸、二の丸、本丸と上っていくことになりますが、往時に丸亀城を攻略しようとすれば常に頭上からの攻撃にさらされることになったわけです

丸亀城 大手二の門

丸亀城の北に位置する正門(大手門)。内堀を渡るとまずは大手二の門で、枡形を経て大手一の門に続きます。天守に遠い方が二の門となるので、登城にあたってはここが最初の門。1670(寛文10)年に再建された高麗門で国の重要文化財。玄関口だけに石垣に

丸亀城 大手一の門

天守を背後にする丸亀城の正門で城の北側に位置するのが大手一の門。現存する門は1670(寛文10)年に再建された櫓門で、国の重要文化財。藩士が太鼓を打ち、時を知らせていたことから太鼓門とも呼ばれています。現在も平成の「時太鼓」として水曜と12

 

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