川北神社『風鎮祭』|下関市

川北神社『風鎮祭』

毎年9月1日、山口県下関市の川北神社で『風鎮祭』(ふうちんさい)が執り行なわれます。俗に「風よけ祭」ともいわれ、風によって稲や他の作物が被害をこうむらないよう神に祈願する祭り。台風の多い日といわれる二百十日(にひゃくとおか=新暦だと9月1日頃)は、雑節の一つで、立春から数えて210日目のこと。

「風よけ祭」ともいわれる風を鎮める祭礼

川北神社『風鎮祭』

台風の特異日、風の強い日ともいわれるのが二百十日。
二百十日は、八朔(旧暦8月1日=早稲の穂が実る頃)や二百二十日(西暦の9月10日〜11日頃)とともに、農家の三大厄日とされているのです。
越中八尾の『風の盆』など各地で風を鎮める祭りが行なわれます。
宮沢賢治の短編小説『風の又三郎』で、ある風の強い日、不思議な少年・高田三郎が転校してきますが、実はこの日も9月1日です。

下関市内各所でも行なわれますが、川北神社の『風鎮祭』は、「川北神社のぼり舞い」とも呼ばれ、たくさんの幟(のぼり)と切籠(きりこ)が出されます。

川北神社

上ノ山古墳に明治42年創建した神社。
有富の八幡宮、その末社天御中主神、中村畔の八幡宮、延行の八幡宮、綾羅木の建御名方神社、宇津宮八幡宮の6社を合祀して創建。
上ノ山古墳は、6世紀前半の前方後円墳で、全長約108mという巨大な古墳でしたが、川北神社創建の際に削平され墳丘はすでに消滅しています。
上ノ山古墳からは、水晶勾玉、鈴付f字形鏡板、六鈴鏡など祭祀道具が出土していることから、古代にも古墳を舞台とした葬送儀礼が行なわれていたことがわかっています。

川北神社『風鎮祭』|下関市
開催日時 毎年9月1日
所在地 山口県下関市綾羅木559
場所 川北神社
電車・バスで JR山陰本線綾羅木駅から徒歩20分
問い合わせ 住吉神社 TEL:083-256-2656
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ