有村溶岩展望所

有村溶岩展望所

桜島の南側、国道224号沿い、有村崎(旧東桜島村有村)の付け根にある展望台。大正3年の大爆発で流出した大正溶岩流で誕生した小高い丘に位置し、360度のワイドなパノラマが期待できます。展望台の周囲には全長1kmの溶岩遊歩道も整備され、錦江湾や南岳を眺めながら溶岩原を散策が可能。

大正溶岩と昭和溶岩を同時に観察できる展望所

有村溶岩展望所

溶岩遊歩道途中には、鹿児島県出身の作家、海音寺潮五郎の「わが前に桜島あり西郷も大久保も見し火を噴く山ぞ」の碑が立っています。
「わが前に桜島あり・・・」は、『西郷と大久保と久光』の著書もある作家・海音寺潮五郎が帰郷記念で詠んだ句です。

有村溶岩展望所周辺は、昭和溶岩、大正溶岩の両方に覆われる桜島でも貴重な場所。
大正3年に発生した大正大噴火では、溶岩流で当時の東桜島村有村集落のほぼ全域が埋没し、江戸時代から別荘地的な役割を担った地が溶岩に埋め尽くされたのです。
有村温泉なども溶岩流で消えています(今も有村海岸で干潮時に波打ち際を掘れば温泉が湧出します)。
さらに昭和21年の溶岩流で、集落の半分が埋まっています。

また、有村溶岩展望所から眺める桜島は美しい円錐型でフォトジェニックな点にも注目を。
活動中の昭和火口が山の右肩裏手にあるため、噴煙や鳴動、噴火に伴う爆発音をすべて間近で感じることが可能。
展望所にはレストハウスもあるので、ドライブ途中の休憩スポットにも絶好です。

桜島・錦江湾ジオパークのジオサイトになっています。

有村溶岩展望所

取材・画像協力/鹿児島市

有村溶岩展望所
名称有村溶岩展望所/ありむらようがんてんぼうじょ
Arimura Lava Observatory
所在地鹿児島県鹿児島市有村町952
関連HP鹿児島観光コンベンション協会公式ホームページ
電車・バスで桜島港から鹿児島港通バス垂水港行き、垂水中央行きで20分、溶岩展望台下車、すぐ
ドライブで桜島港から約11km
駐車場12台/無料
問い合わせ鹿児島市観光振興課 TEL:099-216-1327/FAX:099-216-1320
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
溶岩なぎさ遊歩道

溶岩なぎさ遊歩道

桜島ビジターセンターのある袴腰地区と烏島展望所を結ぶ全長3kmの遊歩道。大正溶岩流の岩海を歩きますが道はよく整備され歩きやすいのでぜひチャレンジを。要所には木造のデッキも配され桜島の山並みはもちろん、対岸の鹿児島市街などを美しく眺望できます

烏島展望所

烏島展望所

桜島が大隅半島と陸続きとなった大正3年の大噴火では、1ヶ月にわたり30億tもの溶岩が流出。桜島の沖合500mにあった烏島(からすじま)は桜島東部の引ノ平から流出した溶岩流にのみ込まれ桜島と陸続きとなりました。烏島は1475(文明7)年の噴火

黒神埋没鳥居

黒神埋没鳥居

桜島の東岸にある腹五社神社(黒神神社)の鳥居が黒神埋没鳥居。大正3年1月12日に始まった桜島の大爆発で、それまでは完全な島だった桜島は大隅半島が陸続きとなりましたが、その爆発で腹五社神社参道の鳥居は軽石や火山灰によって笠木部分を残して埋没。

湯之平展望所

桜島岳の4合目(標高373.8m)に位置し、南岳の噴火口に最も近い位置にある展望台が湯之平展望所。桜島では、立ち入ることができる最高所がこの湯之平展望所です。桜の花びらをイメージしたという展望施設が建っており、2階部分は、噴火の歴史など桜島

ABOUTこの記事をかいた人。

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ