枚聞神社

枚聞神社

鹿児島県指宿市開聞十町にある古社薩が、枚聞神社(ひらききじんじゃ)。薩摩国一之宮で、大日霊貴命(おおひるめむちのみこと)ほか8柱を祀っています。社伝では、和銅元年(708年)創建とされ、『日本三代実録』(貞観2年=860年)にも記録が残されています。

琉球からの使節も参拝した薩摩国一之宮

枚聞神社

元来は開聞岳を御神体とする山岳信仰に根ざした信仰がルーツと推測でき、当初は開聞岳の南麓に鎮座していたいわれています。
開聞岳の噴火は開聞神の祟りとされ、それを鎮めるためにも枚聞神社が必要だったのです。

そうしたことを背景に律令時代の到来とともに薩摩国の一之宮に。
貞観16年(874年)の開聞岳の爆発(マグマ噴火、火砕流、泥流発生)で揖宿神社(いぶすきじんじゃ)に一時避難し、開聞新宮九社大明神となりましたが、その後、現社地に遷座しています。

延長5年(927年)編纂の『延喜式神名帳』ににも記載される式内社です。
南薩地方一帯の総氏神として、代々朝廷の尊崇も受けています。

航海神としても崇められ、漁業者だけでなく、琉球からの使節の参拝もあり、「徳偏海天」(徳は海と天にゆきわたる)などと刻まれた7枚の琉球扁額が残されています。
開聞岳は「海門山」と表記されたように、海の玄関口で、洋上から眺める薩摩国のシンボル。
琉球からの使節団は、山川湊に入り、枚聞神社参拝後、鹿児島城下に向かったのです。

現存する社殿は慶長15年(1610年)に島津義弘(しまづよしひろ)が寄進し、天明7年(1787年)に8代藩主・島津重豪(しまづしげひで)が改築したもの。
本殿は鹿児島県の有形文化財に指定。
本殿の屋根の上に開聞岳が位置する構造ですが、木々が繁茂し開聞岳を望むことはできません。

枚聞神社
名称 枚聞神社/ひらききじんじゃ
所在地 鹿児島県指宿市開聞十町1366
関連HP 指宿市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR開聞駅から徒歩10分、または、タクシーで5分
ドライブで 九州自動車道鹿児島ICから約51km
駐車場 50台/無料
問い合わせ 枚聞神社 TEL:0993-32-2007
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
開聞岳

開聞岳

薩摩半島の南端にそびえる開聞岳(かいもんだけ/924m)は10万年前に形成された阿多カルデラ(鹿児島湾南端の湾口部を構成するカルデラ)内では最も新しい火山。4000年ほど前に誕生した火山です。円錐形で、どこから眺めても秀麗なその姿から「薩摩

鏡池

鏡池

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