曽木の滝

曽木の滝

鹿児島県伊佐市の大口盆地を流れる川内川上流に懸かるのが曽木の滝(そぎのたき)。落差は12mほどですが、滝幅210mという幅や、周辺の千畳岩の岩肌を削るように流れ落ちる様から「東洋のナイアガラ」ともいわれています。曽木の滝のすぐ下流側には新曽木大橋が架かり、滝の北岸側には曽木の滝公園が整備されています。

その姿はまさに「東洋のナイアガラ」

曽木の滝

曽木の滝公園には、曽木の滝観光案内所、清水神社があるほか、「曽木の滝公園そば庵」などの食事処、土産品店が軒を並べる一大観光スポットになっています。
清水神社では、ハートの絵馬で恋愛成就祈願も可能。

曽木の滝周辺の紅葉は、例年、勤労感謝の日を中心とした1週間が見頃。
そのため毎年11月下旬の土・日曜には『曽木の滝公園もみじ祭り』が開催され、土曜の前夜祭では滝のライトアップも行なわれています。

曽木の滝の下流側は、鶴田ダム(さつま町)のダム湖、大鶴湖(「ダム湖百選」にも選定)で旧大口市の「大」と旧鶴田町の「鶴」を採って「大鶴湖」と命名されたもの。
また、曽木の滝から下流1.5kmの湖畔には旧曽木発電所遺構があり、国の登録有形文化財、経済産業省の近代化産業遺産にも認定されています。
毎年4月頃から姿を見せ、ダムが洪水調節のために大鶴湖の水位を下げている9月まではその姿を見ることができますが、冬季には完全に水没するという遺構です。

曽木の滝公園と(伊佐市大口平出水)と東側の湧水町栗野地区、北側の鹿児島県道118号(湯出大口線)を結ぶ伊佐広域農道は、愛称が黄金ロード(こがねロード)。
ドライブにも活用できます。

加久藤火砕流の溶結凝灰岩に懸かる滝

曽木の滝

「東洋のナイアガラ」ともいわれる曽木の滝ですが、地質的には加久藤カルデラ形成に伴う大規模な火砕流(加久藤火砕流)の溶結凝灰岩が浸食されたもの。
周辺には多数の甌穴(おうけつ/ポットホール=水流により石や砂が同じ場所をクルクルと循環し浸食されてできた丸い穴)も形成されています。

33万年前、最後の破局的大噴火を起こして南九州を焼き尽くしたのが加久藤火山。
この時噴出した加久藤火砕流は南九州各地を覆い堆積していますが、川内川の川床もその火砕流堆積物(溶結凝灰岩)でできています。
川内川の河岸段丘は、川内川による湖口部の侵食が進んで排水され加久藤盆地が形成された古加久藤湖の水位変化の痕跡です。
石黒耀(いしぐろあきら)の『死都日本』は、加久藤カルデラが大規模火砕流噴火(破局的噴火)を起こすという想定で記された空想科学小説です。

曽木の滝
名称 曽木の滝/そぎのたき
所在地 鹿児島県伊佐市大口宮人635 曽木の滝公園内
関連HP 伊佐市公式ホームページ
電車・バスで 大口バスセンターから南国交通バス崎山または田代行きで20分、滝入口下車
ドライブで 九州自動車道横川ICから約23km、えびのICから約30km
駐車場 150台/無料
問い合わせ 曽木の滝観光案内所 TEL:0995-28-2600
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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