銭洗弁天(銭洗弁財天宇賀福神社)

銭洗弁天

宇賀福神が、源頼朝の夢枕に立ち、佐助ヶ谷に湧く霊水で神を祀れば、天下太平に治まるというお告げを受けて建立された神社が銭洗弁天と通称される銭洗弁財天宇賀福神社。もとは国家鎮護のために造営されたわけなのですが、今では金運上昇、商売繁盛の守り神として有名に。銭洗水は鎌倉五名水のひとつ。

鎌倉五名水でお金を洗い金満と開運招福を

銭洗弁天
源氏山公園側の参道
銭洗弁天
ザルにコインや紙幣を入れて軽く水をかける

本宮に祀られるのが市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。
奥宮が宇賀神(弁財天)です。
奥宮の洞窟に湧く霊水でお金を洗えば、100倍にも1000倍にもなるとされ、商売繁盛に御利益がある神社として、人気が絶大。
銭洗い用のざるが用意されており、参拝者はざるに硬貨や紙幣を入れて霊水で洗う仕組み。

銭を洗う習わしは、は鎌倉幕府第5代執権・北条時頼が、正嘉元年(1257年)、霊水「銭洗水」(ぜにあらいみず)で銭を洗って一族の繁栄を祈願したことが始まりとか。
神仏習合の時代には弁財天(吉祥天女)の名で呼ばれていましたが、明治の神仏分離令で神社になっています。

天保12年(1841年)の『新編相模国風土記稿』には、「隠里。村の西方佐助谷にある大岩窟を云ふ。往古夜中に人語の響あり。聞くに悉く吉事のみを語りしと云ふ。又窟中に銭洗井と云ふあり、福神此の水にて銭を洗ふと云伝ふ。鎌倉五水の一なり」と記されていますが、今も隠れ里の雰囲気が残されています。

この霊水「銭洗水」は、梶原太刀洗水(かじわらたちあらいみず)、建長寺門前の金龍水(きんりゅうすい/現存せず)、建長寺境内にあった不老水(ふろうすい/現存せず)、名越切通しにある日蓮乞水(にちれんこいみず)とともに鎌倉五名水のひとつに数えられています。
洗ったお金はなるべく早く使う方が御利益が大きいとのこと。

源頼朝が巳の年(西暦年を12で割って9が余る年)、巳の月(旧暦4月)、巳の日(十二支の1日で、12日ごとに巡ってきます)に見た夢のお告げを起源とするため、巳の日が縁日。
1月の初巳の日に『初巳祭』、4月初巳日には『大祭』、9月白露巳日に『大祭』が行なわれています。
60日に一度やってくる己巳(つちのとみ)の日という日は、巳の日のなかでもさらに縁起のいい弁天様の縁日です(宝くじの購入にもいいとか)。
というわけで、己巳の日にここでお金を洗って、宝くじを購入という人もいるんだとか。

社務所では弁財福財布、「願いかなう茄子守」(ナスの御守り)などを授与。
境内には七幅茶屋もあってひと息つくことができます。

ちなみに、化粧坂切通し、源氏山を経て銭洗弁財天宇賀福神社に至るコースを歩けば、素掘りのトンネルを抜けて、気分も盛り上がります。

銭洗弁天(銭洗弁財天宇賀福神社)
名称 銭洗弁天(銭洗弁財天宇賀福神社)/ぜにあらいべんてん(ぜにあらいべんざいてんうがふくじんじゃ)
所在地 神奈川県鎌倉市佐助2-25-16
電車・バスで JR鎌倉駅西口から徒歩20分
ドライブで 横浜横須賀道路朝比奈ICから約7km
駐車場 10台/無料(土・日曜、祝日、巳の日は使用不可))
問い合わせ 銭洗弁天(銭洗弁財天宇賀福神社)TEL:0467-25-1081
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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