神奈川県鎌倉市長谷、鎌倉大仏(高徳院)近くの鎌倉の海が一望できる高台に昭和60年10月31日に開館したのが鎌倉文学館。昭和11年築の大きな洋館は、加賀百万石の藩主だった旧前田侯爵家の鎌倉別邸だったもので、国の登録有形文化財。チーク材を贅沢に使い、飾り窓やステンドグラスなど、瀟洒な洋館です。
館内には「鎌倉文士」関連の資料を展示
旧前田侯爵家本邸は、目黒区立駒場公園に現存(東京都目黒区)。
前田家第15代当主の前田利嗣侯爵(まえだとしつぐ=岩倉使節団の一員としてイギリスに留学)が明治23年頃に土地を入手し、前田利嗣の養嗣子となった前田利為侯爵(まえだとしなりこうしゃく)が建てたもの。
建物自体は、戦後、デンマーク公使や佐藤栄作元首相などが使用していた時期もあるほか、三島由紀夫は執筆のために別邸を取材し、小説『春の雪』に「現侯爵はただちにそのあとへ和洋折衷の、十二の客室のある邸を建て、テラスから南へひらく庭全体を西洋風の庭園に改めた。」と記されています。
レトロな洋館は、300人を超える鎌倉ゆかりの文士達を紹介する鎌倉文学館として再生され、は川端康成、大佛次郎(おさらぎじろう)、久米正雄、高見順、小林秀雄など、「鎌倉文士」といわれる文人が残した著書、や、原稿用紙、愛用品などを展示。
バラ園などもある西洋風庭園は、春のバラ(5月中旬~6月下旬)、秋のバラ(10月中旬~11月下旬)の開花期には実に見事。
神鎌倉文学館は、現存する神奈川県の戦前の洋風住宅建築としては最大のもので、旧華頂宮邸、旧荘清次郎別荘(現・古我邸/大正5年築)とともに鎌倉三大洋館に数えられています。
鎌倉文学館 | |
名称 | 鎌倉文学館/かまくらぶんがくかん |
所在地 | 神奈川県鎌倉市長谷1-5-3 |
関連HP | 鎌倉文学館公式ホームページ |
電車・バスで | 江ノ島電鉄由比ヶ浜駅から徒歩7分 |
ドライブで | 横浜横須賀道路朝比奈ICから約7km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 鎌倉文学館 TEL:0467-23-3911/FAX:0467-23-5952 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag