観音崎公園内にある観音崎という地名の発祥の地となる海蝕洞が観音崎洞窟。観音崎バス停からは海沿いの園路を徒歩5分。別名、権現洞といわれる海食洞で、内部への立ち入りは不可。天平13年(741年)、諸国行脚途中の行基がここに立ち寄り、大蛇を退治、その霊を祀ったという伝説もあります。
行基が十一面観音を安置したと伝わる洞窟
行基は十一面観音(船守観音)を洞内に安置、それが観音崎(仏崎)という地名の由来とも。
古代の東海道は、鎌倉を経て観音崎・走水(現・神奈川県横須賀市走水周辺)に至り、走水から海路を上総の国へ通じていたので、観音崎(仏崎)は交通の要衝だったのです。
明治13年の陸軍の砲台建設(東京湾要塞の一部)まで、現在の県立観音崎公園の海岸園地一帯には仏崎山(ふだらくさん)観音寺(船守観音)という交通守護の寺が建っていました。
観音崎洞窟に祀られる観音像は、文献を基に、仏師・梶谷叡正が3ヶ月かけて彫ったもので、令和元年9月に安置したもの。
往時の観音像(鴨居の観音寺に安置)は昭和61年に原因不明の火事で焼失、横須賀市の有志団体「観音崎プロジェクトの会」が復元させたもの。
観音崎洞窟近くの寂光土(じゃっこうど)は、ペリー来航以来、海岸防備にあたった人々や海難者などの墓を集めた墓地で、往時には観音寺境内にあったもの。
6月~7月には、洞窟周辺のガクアジサイが花盛りとなります。
観音崎洞窟近くから石段を上ると、岬の高台に観音埼灯台がそびえています。
観音崎洞窟 | |
名称 | 観音崎洞窟/かんのんざきどうくつ |
所在地 | 神奈川県横須賀市鴨居 |
電車・バスで | JR横須賀駅から京浜急行バス観音崎行きで行きで35分、終点下車 |
ドライブで | 横浜横須賀道路馬堀海岸ICから約3.5km |
駐車場 | 観音崎公園県営駐車場(312台/1月1日〜3日、GW、7月〜8月、土・日曜、祝日は有料、その他の期間は無料) |
問い合わせ | 観音崎公園パークセンター TEL:046-843-8316 |
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