まずはTOPの画像をじっくりと見ていただこう。ことでん(高松琴平電気鉄道)志度線を走るこの車両、名古屋人には少し懐かしい名古屋市営地下鉄東山線、名城線で活躍した車両。京王重機整備が改造し、ことでん600形、700形として平成10年〜平成12年に28両をことでんに投入した車両です。
琴平線、長尾線、志度線で名古屋市営地下鉄の改造車が活躍
名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)の東山線、名城線で活躍した250形、300形、700形、1600形などは昭和60年代には廃車となり、アルゼンチンに渡って余生を送るなどになっていました。
東山線と名城線の車両の規格が全長15m級と小さいことに目をつけた京王重機整備(京王グループで鉄道車両の保守整備・改造を行なう会社)は、改造しての利用をことでんに提案。
こうして名古屋市営地下鉄改造車の琴電600形、琴電700形が誕生したのです。
非冷房を冷房にするなどの改造は行なわれているほか、カラーリングも異なりますが、外見は地下鉄ぞ台とほぼ同じ(集電装置のパンタグラフ化など微妙に異なりますが)、「瀬戸内に嫁いだマルハチ電車」(マルハチ=名古屋市の市章)などと称されています。
琴平線、長尾線、志度線で活躍する600形、志度線の700形、800形はすべて名古屋市営地下鉄の改造車両です。
志度線を走る2両(かつては名城線中間車)は、「ことちゃん源平号」という愛称がつけられ、海岸線を走り抜けています。
名古屋市営地下鉄の改造車は福井鉄道武生線でも名城線の1000形、1200形を改造した600形、610形が、軌道(路面電車)部分を走っていましたが、低床電車への置き換えが進んで、引退しています(602の1両が北府車庫にイベント用として保管)。
そのため名古屋市営地下鉄の改造車が現役で走るのは、ことでんのみとなっています。
名古屋市営地下鉄の電車が、瀬戸内の海岸線を走る! | |
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