地球33番地(北緯33度33分33秒・東経133度33分33秒)に行ってみた

地球上の特定の場所を示すための座標系が、緯度と経度。いずれも度、分、秒で表しますが、実は「度、分、秒に同じ数字が並ぶ地点」は、地球上(地上)にわずか12ヶ所しかありません。そのうちの1ヶ所がなんと高知県高地市にあります。狭い日本という土地を考えるとまさに奇跡的な存在です。

世界に12ヶ所のうち1ヶ所が高知市に

上の世界地図をまずはご覧ください。
北緯00度00分00秒、東経100度00分00秒のポイントを表示していますが、インドネシアのスマトラ島の山地、熱帯雨林のジャングルです。
実は、こうしたように、「度、分、秒に同じ数字が並ぶ地点」であっても、簡単にたどり着けない場所が数多いのです。
12ヶ所しかないというのは地球の表面の7割ほどが海だから。
残る3割の土地の中い12ヶ所ということに。

しかもそのうちで、都市部にある確率ともなると、まさに奇跡。
そんな場所が高知県高知市の市街地の真ん中にあります。
しかも意外にPRされていないので、知る人ぞ知る存在に。

高知市にある北緯33度33分33秒、東経133度33分33秒は、高知市街地を流れる江ノ口川(えのくちがわ)の川中にあります。
緯度経度の表示は、日本測地系と世界測地系の2種類ありますが、平成13年以前は国土地理院なども日本測地系を使っていたので、日本測地系の東経133度33分33秒、北緯33度33分33秒のポイント近くの河畔にモニュメントが設置されています(国土地理院の地形図にもモニュメントの場所に、記念碑のマークが)。
昭和37年5月に高知ロータリークラブ(宮本哲会長/当時)が「地球33番地」という愛称が付け、モニュメント近くの橋の通りは、地球33番地通りとなっているのです。

しかも「高知市公式ホームページ」すら用意されています。
さらに「地球33番地記念式典」が毎年3月3日に行なわれてもいます。

現在使われているのは、世界測地系に基づく日本測地系2024なので、少しズレますが、いずれにしても高知市内です。

地球33番地
川の中にある地球33番地

都市にあるのは地球上で高知だけ

と、ここまでくると、少し熱狂し過ぎとお思いの方もいるかと思いますが、

  • 北緯11度11分11秒,西経11度11分11秒=ギニアの山岳地帯
  • 北緯22度22分22秒,東経22度22分22秒=リビアのサハラ砂漠
  • 南緯22度22分22秒,東経122度22分22秒=オーストラリアのグレートサンディ砂漠

といった具合に、身近でしかも都市にあるというのは高知が唯一の例なのです。

しかも路面電車でアクセスできるんですから、どう考えてもスゴイことだと思えます。

世界測地系の北緯33度33分33秒、東経133度33分33秒は以下のようにずれます。
念のため、世界測地系(日本測地系2024)のポイントも押さえておきたいという場合には、こちらもチェックを。

地球33番地(北緯33度33分33秒・東経133度33分33秒)に行ってみた
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地球33番地

地球33番地

高知県高知市街を流れる江の口川の河畔、弥生町にある地球33番地標示塔は、日本測地系で、北緯33度33分33秒、東経133度33分33秒を示すモニュメント。度、分、秒に同じ数字(高知の場合は3)が12も並ぶ非常にユニークな場所で、都市部にある

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