熊本市電

熊本市電

熊本県熊本市で熊本市交通局が運行するのが熊本市電。大正13年に春日駅前(現在の熊本駅前)~水道町~浄行寺(幹線)の4.7km、水道町~水前寺間(水前寺線)の2.24kmが開通したのが熊本市電の始まりで、運賃は1区間3銭でした。九州では福岡、長崎、久留米、鹿児島に次いでの市内電車運行。

日本初の超低床電車・連接車を導入

大正13年8月1日、幹線(春日駅前〜浄行寺町)、水前寺線(水道町〜水前寺)が開通。
昭和3年12月26日、黒髪線(浄行寺町〜子飼橋)が、さらに昭和4年6月20日、春竹線(辛島町〜春竹駅前・後の南熊本駅前)、上熊本線(辛島町〜段山町)が開通。
さらに、昭和10年に上熊本線、昭和20年には熊本電気軌道を買収(川尻線運行)。
戦後も昭和29年に坪井線、昭和34年に田崎線と拡張しましたが、モータリゼーションの波が押し寄せ、昭和40年の川尻線の廃止を諸端に、昭和45年、坪井線と春竹線、昭和47年、幹線・水道町〜浄行寺町間および黒髪線が廃止されています。

その後は、昭和53年に1200型電車改造による日本初の冷房車が2両登場するなど、リニューアル化に尽力。
現在は幹線(熊本駅前〜水道町)、水前寺線(水道町〜水前寺公園)、健軍線(水前寺公園〜健軍町)、上熊本線(辛島町〜上熊本)、田崎線(熊本駅前〜田崎橋)の5路線があり、田崎橋〜熊本駅前〜辛島町〜水道町〜水前寺公園〜健軍町(赤系統)、上熊本〜辛島町〜水道町〜水前寺公園〜健軍町(青系統)の2系統が運転されています。
熊本駅で九州新幹線・鹿児島本線・豊肥本線、上熊本駅で鹿児島本線と熊本電気鉄道、新水前寺駅で豊肥本線に接続。

日本初の冷房車導入、九州初のワンマン電車、日本初の超低床電車・連接車など熊本市交通局の積極的な姿勢が路面電車の保存につながっています。
昼間は約3~10分間隔で運行。

友好都市に因んだ電車として8801号(「サンアントニオ号」)、8802号(「桂林号」)、9201号(「ハイデルベルク号」)が運行され、101号はレトロ調電車。
さらに1200型は日本初の冷房付路面電車車両、9700型(5編成)は日本初の超低床車、超低床電車・連接車0800型3編成のうち、0803編成は水戸岡鋭治デザインの「COCORO」。
また、1060型(1063)は、昭和26年製造、全国唯一の廣瀬車輌製現存車となっています。

ちなみに熊本市営バスは、熊本都市バスに移管されているので、熊本市唯一の公営交通ということに。

熊本市電
名称 熊本市電/くまもとしでん
所在地 熊本県熊本市西区春日3丁目
関連HP 熊本市交通局公式ホームページ
問い合わせ 熊本市電 TEL:096-361-5211
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