知恩院・三門

知恩院・三門

知恩院の三門は、1621(元和7)年、2代将軍・徳川秀忠が再建した巨大な門。高さ24m、幅50m、屋根瓦約7万枚という現存する木造建築として最大の楼門で、国宝。空・無相・無願という、悟りに通ずる三つの解脱(げだつ)の境地を表わす三解脱門(さんげだつもん)の意で、山門ではなく三門というのが正式。

木造建築として日本最大級の楼門で、国宝

知恩院・三門
知恩院・三門

浄土宗徒であった徳川家康は駿府に隠居し大御所となった翌年、1608(慶長13)年から知恩院の寺地を拡大し、諸堂を造営。
1616(元和2)年に家康が没した後は2代将軍・徳川秀忠に引き継がれ、三門は秀忠の建立。
平成大修理時に「元和7年」(1621年)の墨書が発見されています。
高さ24mは、東大寺南大門(基壇上25.46m)に次ぐ、現存する寺の山門としては日本第2の規模を誇っています。
掲げられている扁額「華頂山」の大きさは畳2畳分という巨大なもの。

楼上は仏堂となっており、中央に宝冠釈迦牟尼仏像(国の重要文化財)、脇壇には十六羅漢像国の重要文化財)が安置され、天井や柱、壁などには迦陵頻伽(かりょうびんが=上半身が人で、下半身が鳥の仏教における想像上の生物)や天女、飛龍が極彩色で描かれています。

内部は通常非公開ですが、11月上旬に行なわれる京都非公開文化財特別拝観で公開されているのでお見逃しなく。

楼上にある2つの白木の棺には三門を造営した大工の棟梁、五味金右衛門(ごみきんえもん)夫婦の自作の木像が収められています。
三門造営工事の予算が超過したため、責任をとって夫婦は自刃したと伝えられているのです(知恩院の七不思議のひとつ)。

知恩院・三門
三解脱門とは!?
解脱に至る方法である3種の三昧(さんまい)。一切を空と観ずる空解脱(空門=くうもん)、一切に差別相のないことを観ずる無相解脱(無相門=むそうもん)、その上でさらに願求(がんぐ)の念を捨てる無願解脱(無願門=むがんもん)が三解脱。
つまり、三解脱門とは悟りに通ずる3つの解脱の境地を表わす門ということになります。
知恩院・三門
名称 知恩院・三門/ちおんいん・さんもん
所在地 京都府京都市東山区林下町400
関連HP 知恩院公式ホームページ
電車・バスで JR京都駅から市バスで16分、知恩院前下車、徒歩6分。または地下鉄東西線東山駅から徒歩12分、京阪本線四条駅から徒歩10分、阪急京都線四条河原町駅から徒歩15分。
ドライブで 名神高速道路京都東ICから約6.7km
駐車場 タイムズ総本山知恩院新門南(34台/有料)
問い合わせ 知恩院 TEL:075-531-2111
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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