京都府京都市東山区、世界文化遺産「古都京都の文化財」の構成資産・清水寺で、教学の場として寛永10年(1633年)に創建された堂が、経堂(きょうどう)。本尊は釈迦三尊像で、鏡天井に江戸時代の絵師・岡村信基(おかむらのぶもと)筆の墨絵の円龍が描かれています。国の重要文化財に指定。
毎年2月15日の『涅槃会』はここで執り行なわれます
中世の清水寺には『一切経』(いっさいきょう=釈迦の説いた教えを文字とした経蔵、教団の規律を記した律蔵、後世の仏教徒が演繹 注解した論蔵の総称、つまりはすべての経典)を所蔵し、全国から学問僧が集まる講堂がありましたが、経堂はその後継となる建物で、毎年2月15日(釈迦入滅の日)の『涅槃会』(ねはんえ)は、ここで行なわれています。
釈迦三尊像は、釈迦如来像を中尊とし、その左右に脇侍(きょうじ)として文殊菩薩、普賢菩薩を配しています。
天井に描かれた見事な円龍は、夜になると鏡天井から抜け出して、音羽の滝の水を飲むという伝承があります。
平成12年の修理で、江戸時代の鮮やかな色彩に復元されていますが、その際に、経堂の名の由来となっている『一切経』は新書庫に保管されるように変更されています。
内部は普段は非公開ですが、『涅槃会』には、堂内に秘蔵の山口雪渓(やまぐちせっけい=江戸時代中期の京都で活躍した絵師)が釈迦の入滅を描いた『大釈迦涅槃図』(「宝永五年二月十二日雪渓六十一歳筆」の款記があり宝永5年・1708年作であることがわかります)が掛けられ、拝観が可能。
清水寺・経堂 | |
名称 | 清水寺・経堂/きよみずでら・きょうどう |
所在地 | 京都府京都市東山区清水1-294 |
関連HP | 清水寺公式ホームページ |
電車・バスで | 京阪電鉄清水五条駅から徒歩25分 |
ドライブで | 名神高速道路京都東ICから約7km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 清水寺 TEL:075-551-1234/FAX:075-551-1287 |
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