東京〜博多を結ぶ「のぞみ」は、営業キロ1174. 9kmで日本最長。それでも新幹線は乗車時間ではTOPの座を在来線に譲り、乗車時間における日本最長の特急は、博多~宮崎空港を結ぶ特急「にちりんシーガイア」で、昼間の特急列車としては距離(413.1km)、時間(6時間6分)においてトップを誇っています。
「にちりんシーガイア24号」が昼間特急で最長距離・時間
昼間特急として日本でもっとも長い乗車時間を誇るのが、宮崎空港発博多行きの「にちりんシーガイア24号」で、宮崎空港17:19発、博多23:25着と所要6時間6分の長旅です。
787系「つばめ型車両」で、わずか3席の特別なシートDXグリーンや、グリーン車指定席(4人用グリーン個室連結)などもあり、少し奮発すれば、優雅な列車旅が楽しめるでしょう。
2位は札幌と網走を結ぶ「オホーツク3号」で札幌17:30発、網走22:55着、所要は5時間25分です。
距離は374.5kmですが、石北峠を越える山岳路線のため、所要時間を要しています。
「オホーツク3号」は残念ながら真っ暗な中をひたすら走るだけなので、「オホーツク1号」(374.5km)で、札幌6:52発、網走12:12の所要5時間20分でお茶を濁すのがいいでしょう。
キハ283系を利用、気動車としては日本一の長旅を誇っていますが、指定席は上下可動式枕を備えたリクライニングシートで、くつろぐことができます。
多目的室も備えているので、授乳の際などに使うことが可能。
3位に入ったのは、山陰の鳥取〜新山口を走る特急「スーパーおき3号」で、本州の昼間特急では最長。
鳥取9:44発、新山口15:02着で5時間18分で、距離(378.1km)・時間ともに堂々の3位となっています。
「スーパーおき」というものの、2両編成でグリーン車の連結はありません。
振り子特急のキハ187系ですが山口線内では、線路などの地上側設備が振り子式に非対応のため非作動となっています(山口線では唯一の優等列車です)。
4位は札幌と稚内を結ぶ特急「宗谷」(396.2km)で札幌7:30発、稚内12:42着で所要5時間12分。
距離でいえば2位なのですが、網走と結ぶ特急「オホーツク」が石北峠を越える山岳路線のため、所要時間がかかり、乗車時間では4位にランクインです。
こちらはサロベツ原野越しの利尻富士など沿線の絶景を楽しむことができ、雄大な北海道を体感できます。
上りの特急「宗谷」は、稚内17:44発で景観を楽しむことができません。
気動車として日本最長距離を走る昼間特急「宗谷」は、キハ261系0代が基本で、グリーン車の座席は北海道で初めて革張りシートを採用した豪華バージョンです(グリーン席は9席のみ)。
車掌に伝えれば、多目的室も利用できます。
距離(373.9km)で、5位にようやく関東地方を走る特急「ひたち21号」が入り、品川16:45発、仙台21:34着で、所要4時間49分となっています。
しかし、やはり真っ暗景色となるので、品川7:43発、仙台12:28着、所要4時間45分の「ひたち3号」がおすすめです。
車両は常磐線専属ともE657系で、WiMAX(モバイルWiMAX)を利用したブロードバンド環境が整備されています。
東京〜仙台は最速の「こまち1号」などで所要1時間31分なので、「ひたち3号」(東京〜仙台、所要4時間36分)と比べると3時間5分も余分にかかることになりますが、味気ない新幹線に比べて、長旅も貴重な経験と思い出になることでしょう。
国鉄が分割民営化されて以降、同じ会社内での完結する列車の方が運用が楽ということもあり、長距離列車が減少しています。
2024年3月16日のダイヤ改正で、「中央本線のロングラン普通列車」として注目されていた441M「高尾発・長野行き」(高尾14:09発、長野着18:51、所要4時間44分)が大月~長野間に運転区間が短縮、大月14:46発、長野18:51着、所要時間4時間5分となっています。
青春18きっぷを利用の場合は覚えておいていい列車です。
ちなみに夜行特急を入れれば、東京と出雲市を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」は、953.6km、併結の「サンライズ瀬戸」(東京〜高松)が804.7kmとなります。
所要は東京21:50発、出雲市10:00着、高松7:27着で、「サンライズ出雲」で12時間10分という長旅に。
走行距離&時間、日本最長特急とは!? | |
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