JR四国を除いて、旧国鉄時代からの幹線には東海道本線、山陽本線、東北本線のように「本線」が付けられています。しかし、戦後のモータリゼーションの波、そして新幹線網の整備に押され、部分廃止となった本線は、「ミニ本線」と化しています。営業キロの短い、「ミニ本線」TOP5を紹介。
1位 留萌本線|北海道

区間:深川駅~石狩沼田駅
営業キロ:14.4km
概要:北海道の日本海側屈指の港で、天塩地方随一の良港として栄えた留萌港へ石炭や木材、そして留萌で産したニシンなどの海産物の輸送のため、明治43年11月23日、深川駅〜留萠駅(後の留萌駅)、大正10年11月5日、留萠駅〜増毛駅が開業(営業キロ66.8km)
平成22年には深川駅〜留萌駅の開業100周年を迎えましたが、平成28年12月5日に留萌駅〜増毛駅を廃止、さらに令和5年4月1日、石狩沼田駅〜留萌駅間を廃止
備考:準急、急行はもちろん、SLすずらん号、増毛ノロッコ号などの観光列車が走ったことも
令和8年4月1日に全線廃止予定
2位 日高本線|北海道

区間:苫小牧駅~鵡川(むかわ)駅
営業キロ:30.5km
概要:昭和2年8月1日、苫小牧軽便鉄道・日高拓殖鉄道を国有化し、苫小牧駅〜静内駅間が日高線として開業(昭和6年までに軌間を国有鉄道の狭軌に改軌)、その後、延伸を続け、昭和12年8月10日に様似駅まで延伸、日高本線が全通
北海道ワイド周遊券時代には、様似駅〜襟裳岬〜広尾駅を結ぶ国鉄バスの利用者が多く、カニ族に人気の観光ルートとなていました
3位 北陸本線|福井県・滋賀県

区間:敦賀駅~米原駅
営業キロ:45.9km
概要:もともとは琵琶湖舟運と結び長浜駅〜敦賀駅間の鉄道として明治15年に開業した歴史ある線で、後に米原駅〜直江津駅(353.9km)を結ぶ北陸本線になったもの
その後、北陸新幹線の開業で敦賀駅〜直江津駅が3セク化され、わずか45.9kmのミニ本線になっています
敦賀駅~米原駅に走る特急「しらさぎ」はJRで2番目に短距離を走る特急です
信越本線も同様に廃止や3セク化していますが、181.5kmが残存しています
4位 筑豊本線|福岡県

区間:若松駅~原田駅
営業キロ:66.1km
概要:明治24年8月30日、筑豊興業鉄道(若松駅〜直方駅)開業に始まる歴史ある路線
その後、延伸、支線の整備などが進み、明治40年7月1日に国営化
昭和4年12月7日、筑前内野駅〜原田駅が延伸開業し、若松駅〜原田駅間が筑豊本線に
筑豊炭田で産出される石炭輸送を支えた路線ですが、現在は旅客列車のみの運転で、通勤、通学路線になっています
折尾駅では日本で唯一という立ち売りの駅弁があります
5位 久大本線|福岡県・大分県

区間:久留米駅~大分駅
営業キロ:141.5km
概要:九州を横断する鉄道路線で、「ゆふ高原線」の愛称で知られる観光路線
特急「ゆふ」、「ゆふいんの森」が運行されています
大正4年10月30日、大湯鉄道(大分市駅〜小野屋駅)を開業したのが始まりで、大正11年12月1日に国有化(大湯線に)、その後、延伸が進み、昭和12年6月27日、久大本線に
営業キロの短い「ミニ本線」TOP5 | |
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