奈良県桜井市粟原(おおばら)にあるムネサカ古墳群の1基で、奈良県の史跡に指定されるのが、ムネサカ古墳(1号墳)。尾根の先端部に築造された直径45m、高さ8mという大型の円墳で、墳丘は2段築成。埋葬施設は両袖式の横穴式石室が設けられています。
山中にある巨石古墳ですが、到達はなかなか困難
花崗岩の巨大な切石を用いた横穴式石室は、岩屋山古墳(明日香村)とほぼ同一設計で、古墳時代終末期の7世紀前葉〜中葉の築造と推測されています。
石室全長は17mという大規模なもので、玄室も長さ4.6m、幅2.5m〜2.64mもあります。
岩屋山古墳は方墳であるが、ムネサカ1号墳は円墳という違いはありますが、ともに「岩屋山式石室」で、石室を築いた石工集団が地方の豪族の支配下ではなく、朝廷(王権)の管轄下に置かれていたことが推測できます。
被葬者は定かでありませんが、近くにある粟原寺の建立に関係した中臣氏という可能性も。
国道166号の沿い、丘陵上にある古墳で、林道途中から山道に分け入る、到達が困難とされる古墳のひとつ。
国道166号沿い、森本運輸の敷地が入口となるので、森本運輸に敷地内の立ち入りの許可を得てから、古墳を目指します(森本運輸から古墳まで徒歩10分)。
石室内部も見学できますが、懐中電灯など照明の持参を。
ちなみにムネサカ古墳群と称する古墳群は4基ありましたが、現存するのは1号墳と、2号墳の2基のみです。
ムネサカ古墳(1号墳) | |
名称 | ムネサカ古墳(1号墳)/むねさかこふん(いちごうふん) |
所在地 | 奈良県桜井市粟原417 |
関連HP | 桜井市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR桜井駅から奈良交通バス大宇陀行きで12分、粟原下車、徒歩1分 |
ドライブで | 西名阪自動車道天理ICから約17km |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag