大滝ダム(おおたき龍神湖)

大滝ダム(おおたき龍神湖)

奈良県吉野郡川上村、一級河川・紀の川(奈良県内では吉野川)の上流部に、伊勢湾台風による水害がきっかけで築かれた多目的ダムが、大滝ダム。湛水面積244.0haのダム湖が、おおたき龍神湖で、「山遊び塾ヨイヨイかわかみ」によるレイクSUP、レイクカヤックの半日講習が行なわれています。

おおたき龍神湖の湖畔は、川上村の観光拠点に

川上村内には、上流側に昭和48年に完成した大迫ダムがあり、大滝ダムの建設に当たっては475世帯が移転する必要があることから川上村存亡の危機として大規模な反対運動も展開、「東の八ッ場、西の大滝」と称されるほどでした。
対象となる世帯への個別の交渉が行なわれたほか、国道169号の整備、村営ホテルや温泉宿泊施設の建設などの観光振興策を行なうことでダム建設が始まり、平成24年にようやく完成しています。

水没地区に鎮座する丹生川上神社を高台に遷座し、多くの住民の犠牲の上に完成、紀の川の治水と発電、奈良市・和歌山市などへの水の供給源として活用されています。

国道169号に沿ってダム湖の湖畔に川上村役場があり、隣接して「道の駅杉の湯川上」、設備充実の「湯盛温泉ホテル杉の湯」(大和上市駅から無料送迎バス運行)、さらに上流側に水源の村・川上村のビジターセンター「森と水の源流館」が開館するという異色の環境。

白屋橋を渡った先には、試験貯水が行なわれた平成15年に大規模な地すべりが発生し、居住が困難となった結果、集落全37世帯が移転した白屋集落住居跡、ダム湖を一望にする白屋展望台があります。
白屋集落に関しては、地すべりの予見性があったものの、ダム建設を急いだ国が対策を施さなかったとして裁判となり、基本的には住民の訴えが認められています。

白屋集落住居跡には、段々になった石垣、墓地が約3ヘクター3haの斜面に残され、不思議な空間に。
この景観を継承しようと、協賛企業など16団体の協力で、植樹などを通じた「未来への風景づくり」が行なわれています。

「道の駅 杉の湯川上」では、川上村にある大迫ダム、大滝ダムと、緑のダム(水源地の森)を表現したダムカレーを味わうことができます。

大滝ダム(おおたき龍神湖)
名称 大滝ダム(おおたき龍神湖)/おおたきだむ(おおたきりゅうじんこ)
所在地 奈良県吉野郡川上村大滝1051
関連HP 川上村公式ホームページ
電車・バスで 近鉄大和上市駅から奈良交通バス下桑原行きで26分、大津古下車、徒歩13分
ドライブで 西名阪自動車道郡山ICから約42km
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
大迫ダム

大迫ダム

奈良県吉野郡川上村、一級水系紀の川の本流最上流(奈良県内では吉野川と通称)に築かれた多目的ダム(灌漑・奈良県北部地域への上水道・発電用)が、大迫ダム(おおさこだむ)。十津川・紀の川総合開発事業で築かれた美しいアーチ式コンクリートダムで、昭和

 

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