愛知県西尾市東幡豆町にある「すずみそ醸造場」の「なんでもみそ」はそのままかけて、食べられる便利な調味みそ。柔らかく溶けやすいので焼く、煮る、炒めるなどにも使える「万能みそ」なんです! すりゴマ、マヨネーズなどと合わせてアレンジすれば、手軽につけだれやドレッシングにも使用可能。
愛知の味噌は八丁味噌だけじゃない
愛知県で味噌といえば赤味噌。
有名なのが八丁味噌ですが、名古屋の人に言わせれば「あれは、岡崎の味噌そだがね」。
岡崎は三河国(みかわのくに)、名古屋は尾張国(おわりのくに)で、国が違うというわけです(余談ですが、「三英傑」のうち、信長と秀吉は尾張の人。家康は三河の人です)。
「すずみそ醸造場」(昭和25年創業)は、西尾市なので八丁味噌と同じ、三河の味噌。
三河湾に面した三ヶ根山の麓、西尾市東幡豆(ひがしはず)町で醸されています。
ローカルな味噌蔵ですが、昔ながらの木桶、手造りでみそ、たまり醤油(みそだまり)を製造販売。
原料には良質の丸大豆を使い、天然水で仕込み、15ヶ月かけて自然熟成させるというこだわりで、八丁味噌同様の風味があります。
もちろん、化学調味料などは一切使用していない無添加味噌で、味噌にうるさい名古屋人もこの味噌を使えば「うみゃー!」とうなること間違いなし、というわけです。
料理を生かすみそには秘密がある!
みそは、一般に仕込みの際の「味噌玉」を大きくすると熟成に時間がかかり、小さくすると早く熟成します。
たとえば、有名な八丁味噌の場合はこぶし大の「味噌玉」で仕込むために熟成期間は2年〜3年。
すずみそ醸造場では、「バラ麹」と呼ばれる豆一粒一粒に麹をつける一番小さい「味噌玉」で仕込むので、当然発酵速度は早くなります。
その分、あっさり淡白な味噌に仕上がっているのです。
料理の素材の味を消すことなく、引き立たせる淡白な味噌をあえて醸造というのが、すずみそ醸造場の姿勢。
愛知県内では赤味噌、八丁味噌をベースにした調味味噌は、イチビキ(「献立いろいろ味噌」)など大手メーカーを含めて何種類か出されていて(名古屋では調味味噌の元祖といわれるナカモの「かけてみそつけてみそ」も有名)、最近では関東のスーパーでも見かけることも。
東海地方では味噌ダレを各家庭でつくるのは当然という伝統がありましたが、それを食卓に置いておけるスタイルにしたのが、「なんでもみそ」などの調味味噌です。
「なんでもみそ」は、こだわりの豆みそに酒、みりん、砂糖を加えた調味みそ。
みりんは、相生ユニビオ(西尾市)の三河地方伝統の旧式製法により造り上げたこだわりの本みりんを使用。
日本酒も西尾の地酒、尊皇蔵元山﨑(山﨑合資会社)の「尊皇」というこだわりです。
もちろん、保存料、化学調味料などを一切使っていません。
「なんでもみそ」を使えば回鍋肉(ホイコーロー)も実に簡単!
さらにニンニクとごま油を加えれば中華風になります。
使って実感の「万能みそ」
田楽や焼きなすなら、料理にそのままつければOK。ロースカツにかけるだけで、名古屋飯でおなじみの「みそカツ」に。
「うみゃー!」
豚肉とキャベツをフライパンで炒めて味付けすれば、簡単、回鍋肉(ホイコーロー)のできあがりです。和えもの、野菜炒め、湯豆腐、冷やっこ、もつ鍋、みそ鍋、みそチャーハン、さばのみそ煮、みそ焼きおにぎり、どて煮。などなど、用途は多種多彩です。
「うみゃー! うみゃー!」
ハンバーグのみそかけ、あさりのみそ焼き、しゃぶしゃぶのつけだれなど、「なんでもみそ」は、工夫次第で料理のレパートリーも広がります。
まさに「なんでも」という名前の通りです。
「どえりゃーうみゃー!」
ちなみに、ナカモの「かけてみそつけてみそ」は、名古屋名物の味噌煮込みうどんにナカモの白味噌が隠し味として入っているのをヒントに、白味噌もブレンドされるなど、各社微妙に味が異なっています。
食べ比べて、お気に入りを見つけるのがいいでしょう。
すずみそ醸造場のオンラインショップで、「なんでもみそ」のほか、手造り・本醸造の味噌、たまり醤油などを購入できます。
すずみそ醸造場 | |
名称 | すずみそ醸造場/すずみそじょうぞうじょう |
所在地 | 愛知県西尾市東幡豆町御堂前61-1 |
関連HP | すずみそ醸造場公式ホームページ |
電車・バスで | 名鉄こどもの国駅から徒歩3分 |
ドライブで | 東名高速道路音羽蒲郡ICから約17km |
駐車場 | あり/無料 |
問い合わせ | すずみそ醸造場 TEL:0563-62-2271/FAX:0563-62-6710 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
すずみそ醸造場「なんでもみそ」を購入する
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag