四国4県にある国宝建造物は、香川県2件、愛媛県3件、高知県1件の合計6件で、残念ながら徳島県にはありません。いずれも平安時代末〜鎌倉時代初期の寺社建築で、平安時代末期の阿弥陀信仰の隆盛、根強い薬師如来への信仰などを背景に、一流の大工棟梁によってが四国各地に建立された建築物が現存しているのです。
本山寺・本堂|香川県
所在地:香川県三豊市豊中町本山甲1415
建築年:正安2年(1300年)/墨書銘が発見され、建築年が特定
備考:本尊の馬頭観音菩薩(秘仏)を安置
神谷神社・本殿|香川県
所在地:香川県坂出市神谷町621
建築年:建保7年(1219年)
備考:三間社流れ造りの社殿で、建築年の明らかなものでは日本最古
石手寺・二王門|愛媛県
所在地:愛媛県松山市石手3-8-3
建築年:文保2年(1318年)/『伊予古蹟志』に記載
備考:全国の楼門の中でも屈指の優れた美しい門とも
太山寺・本堂|愛媛県
所在地:愛媛県松山市太山寺町1730
建築年:嘉元3年(1305年)/昭和27年の解体修理の際に発見された墨書に記載
備考:松山城主・河野家が寄進した全国屈指の規模を誇る密教本堂
大宝寺・本堂|愛媛県
所在地:愛媛県松山市南江戸5-10-1
建築年:鎌倉時代前期
備考:平安時代末期の末法思想を背景に、浄土信仰隆盛に伴って建てられた阿弥陀堂
四国では豊楽寺・薬師堂に次ぐ、古建築
豊楽寺・薬師堂|高知県
所在地:高知県長岡郡大豊町寺内314
建築年:仁平元年(1151年)/薬師堂に安置されている像の胎内に銘が記載
備考:瑠璃光をもって衆生の病苦を救うという薬師如来への信仰を背景に建立された薬師堂
現存する四国最古の建造物
四国の国宝建築物 全6件 | |
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