銀山平

銀山平

新潟県魚沼市と福島県檜枝岐村の県境に位置する奥只見湖(おくただみこ)。その西岸に位置し、奥只見湖と駒ヶ岳(2002.7m)、荒沢岳(1968.6m)に挟まれた北ノ又川沿いの平坦地が銀山平。近くに寛永18年(1641年)、高田藩が開発した銀山があったことから、銀山平と呼ばれています。

開高健ゆかりの静かな山間の地

国道352号沿いにありますが、この国道、奥只見ダムへの奥只見シルバーラインに比べると悪路で、カーブも連続するので運転には注意が必要。
ただし、往時の銀の搬出にも使われた古道沿いの道で、途中には秋の早朝などに滝雲(たきぐも)を眺める枝折峠(しおりとうげ)があります。
奥只見シルバーライン経由のルートは電源開発で開削されたルートのためトンネルの連続で面白みはありませんが、ドライブ的にはこちらが快適。

銀鉱が発見されたのはダム湖に沈む前の音無渕(国道352号を沼山峠方面に走った恋ノ岐川の先、大津岐川出合にかけて)。
西岸は越後側に属していて上田銀山と呼ばれ、東岸は会津側で白峯銀山と呼ばれ、越後高田藩の銀山経営(25年間)の後は幕府経営(16年間)、さらに幕末には山師・正田利右衛門の請負経営が行なわれていました。
幕府経営時代の最盛期には1000戸を超える鉱山町として栄えたと伝えられますが、実は銀山平に銀山があったわけではなく、もっと奥地だったのです。
山の麓にある大湯は、温泉もあったことから、荷揚げ基地として繁栄しました。

その後、明治末から現在の銀山平で銀山拓殖による、入植、開拓が行なわれ、畑や水田などの農業、林業などが行なわれました。
そんな開拓村ですが、奥只見ダムの建設による奥只見湖の誕生で、只見川上流の鷹ノ巣と北ノ又川上流の石抱を残してすべてが水没。

釣り人や尾瀬のハイカー、登山客相手の民宿を営むようなったのが銀山平の観光的な始まりです。
 開高健『フィッシュオン』の最終章は、銀山湖のイワナ釣りですが、開高健が定宿にしたのが銀山平の「村杉」(令和元年に廃業)でした。
平成4年には温泉が湧き、銀山平の宿泊施設の共同運営で「白銀の湯」という温泉センター(日帰り温泉施設)が誕生しました。

現在は、釣りの基地、荒沢岳登山の基地、キャンプなどで賑わいを見せています。
北ノ又川沿いには銀山平森林公園が整備され、ログハウスが並び、夏の避暑にも人気です。
銀山平キャンプ場から中荒沢・万年雪遊歩道を40分〜50分ほど歩けば、本城の滝。
ここからは、夏でも雪渓を見物可能です。

銀山平
銀山平森林公園
銀山平
名称 銀山平/ぎんざんだいら
所在地 新潟県魚沼市銀山平
関連HP 魚沼市観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR浦佐駅から越後交通バスシルバーライン経由奥只見ダム行きで58分、銀山平下車、すぐ
ドライブで 関越自動車道小出ICから約20km
駐車場 300台/無料
問い合わせ 魚沼市観光協会 TEL:025-792-7300
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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