信濃川右岸、中津川左岸の段丘面(米原Ⅱ面)、標高450mほどに位置している縄文時代中期の遺跡(国の史跡)。竪穴住居跡49軒、長方形大形家屋跡3軒、敷石住居跡1軒の計53軒の住居跡が発見され、さらにこの地域特有の火焔型土器(かえんがたどき)など1064点もの遺物が出土しています(新潟県の文化財に指定)。
「日本一河岸段丘の町」の河岸段丘に縄文遺跡が
津南町は、「日本一河岸段丘の町」をPRしていますが、その段丘上に、縄文時代の遺跡が見つかっています。
沖ノ原遺跡は、発掘調査から中央に広場を持つ直径約120mの環状集落であることがわかっています。
広場の周囲には200基以上の家屋が建ち並んでいたと推測され、この河岸段丘には火焔型土器と王冠型土器が出土した堂平遺跡(津南町中深見)、道尻手遺跡(津南町下船渡)、国宝に指定される火焔型土器が出土した笹山遺跡(十日町市中条乙)などもあって「信濃川火焔街道」(信濃川流域の河岸段丘にある縄文遺跡群)とも呼ばれています。
火焔型土器は、現在の鍋のように煮炊きに使われたと推測されています。
出土する土器の内側に付着した炭化物「おこげ」がその証拠です。
この「おこげ」の科学的分析により、木の実や肉、魚などを煮ていたことが判明しているのです。
沖ノ原遺跡から出土する深鉢型の土器は沖ノ原式土器と呼ばれ、火焔型土器終焉直後に生まれたものと推測されています。
さらに、クッキー状炭化物(縄文クッキー)が出土していますが、その成分は栗(クリ)なので、縄文時代にすでに栗の栽培が行なわれていた可能性が高くなっています。
火焔型土器などは、津南町歴史民俗資料館に収蔵展示されているので、時間があればぜひ寄り道を。
沖ノ原遺跡のすぐ近くには津南ひまわり広場があり、7月下旬〜8月中旬には見事なひまわり畑が出現します。
沖ノ原遺跡 | |
名称 | 沖ノ原遺跡/おきのはらいせき |
所在地 | 新潟県中魚沼郡津南町赤沢 |
関連HP | 津南町公式ホームページ |
電車・バスで | JR飯山線津南駅からタクシーで15分 |
ドライブで | 関越自動車道塩沢石打ICから約32.5km |
駐車場 | 津南ひまわり広場駐車場を利用 |
問い合わせ | 津南町教育委員会 TEL:025-765-3134/FAX:025-765-4991 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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