明治時代後期から大正時代にかけて、日本一の産油量を誇った新津油田(にいつゆでん)。平成8年まで採油が行なわれていた金津地区の油井一帯を石油の里公園として整備。新津油田の歴史を紹介する施設が石油の世界館です。「新津油田金津鉱場跡」は国の史跡、経済産業省の近代化産業遺産にもなっています。
生産量日本一を誇った新津油田の歴史を学ぶ
石油の世界館の館内では、新津油田の石油採掘に貢献した上総掘り油井櫓(かずさぼりゆせんやぐら)を3分の2スケールの模型で展示するほか、石油資料展示室では、模型やパネルを使って、石油の歴史や採掘の技術などをわかりやすく解説しています。
映像による解説では、「日本の石油産業を推し進めた新津油田」、「金津地区一ノ沢の地層を観察してみよう」を用意。
日清戦争、日露戦争を背景にした生産の拡大、東山油田(旧古志郡/旧長岡市・栃尾市)、西山油田(柏崎市/新津油田、秋田の八橋油田=現役と並び「日本三大油田」)の生産量減少で、新津油田の重要性が増加。
日本石油のロータリー式削井機が導入され、大正6年には年産12万klで、産油量日本一となりました。その後は産油量も減少し、平成8年で採掘が終了。
石油の里公園の産業遺産は、同じ新潟県内の尼瀬油田関連遺産(出雲崎町)、秋田県の豊川油田関連遺産(潟上市)、院内油田関連遺産(にかほ市)、静岡県の相良油田関連遺産(牧之原市)とともに、「新潟など関東甲信越地域で始まった我が国近代石油産業の歩みを物語る近代化産業遺産群」の構成遺産になっています。
また、石油の里公園周辺は、「日本の地質百選」にも選定されています。
石油の里公園には、明治から昭和の初期に日本の石油王として君臨した中野貫一の邸宅と庭園が「中野邸記念館」として公開されているのであわせて見学を。
また、国の史跡となった新津油田金津鉱場跡には、機械掘りC-3号井、ポンピングパワー、石油処理施設群などが残されています。
石油の里公園・石油の世界館 | |
名称 | 石油の里公園・石油の世界館/せきゆのさとこうえん・せきゆのせかいかん |
所在地 | 新潟県新潟市秋葉区金津1172-1 |
関連HP | 石油の世界館公式ホームページ |
電車・バスで | JR新津駅からタクシーで10分 |
ドライブで | 磐越自動車道新津ICから約10.3km。または、安田ICから約12.2km |
駐車場 | 150台/無料 |
問い合わせ | 石油の里公園・石油の世界館 TEL:0250-22-1400 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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