長野県下諏訪町は、中山道(なかせんどう)と甲州街道の合流点。街道時代の面影を色濃く残しているのが、諏訪大社下社秋宮(すわたいしゃしもしゃあきみや)あたりの旧中山道です。本陣を務めた岩波家には、街道時代の建物の一部と庭園が保存され、見学可能。とくに庭園は「中山道随一の名園」と称賛された日本庭園です。
幕末に皇女和宮も宿泊
温泉(綿の湯)の湧く下諏訪宿は、温泉のある宿場として賑わい、旅籠(はたご)も40軒を数えました。
代々の当主が岩波太左衛門を襲名したのが大名の宿泊先となった本陣岩波家。
下諏訪宿の少ない耕地の大部分も岩波家が所有し、名実とも下諏訪を代表する名家でした。
東海道の川止め(増水によって何日も足止めされること)を嫌った大名、将軍家の奥方なども中山道を利用しました。
幕末の文久元年(1861年)、皇女和宮が京から江戸に降嫁するさいにも、中山道を利用し、下諏訪宿本陣に宿泊しています。
下諏訪宿本陣の遺構としては、庭園などごく一部が残されているにすぎませんが、皇女和宮が宿泊した折に使用した上段の間も現存しています(本陣は、旅館「聴泉閣かめや」になっています)。
全国の銘石を集め、地形を巧みにいかして作庭した築山式石庭園は、「中山道随一の名園」とたたえられ、雅(みやび)な京風の雰囲気が漂っています。
春のツツジ、初夏のアヤメ、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の風情が楽しめるのも魅力。
本陣岩波家 | |
名称 | 本陣岩波家/ほんじんいわなみけ |
所在地 | 長野県諏訪郡下諏訪町3492 |
関連HP | 下諏訪観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR下諏訪駅から徒歩10分 |
ドライブで | 中央自動車道岡谷ICから約5km |
駐車場 | 諏訪大社下社秋宮駐車場(130台/無料・正月期間中は有料) |
問い合わせ | 本陣岩波家 TEL:0266-28-7055 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
最新情報をお届けします
Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!
Follow @tabi_mag