阿連の洞門

阿連の洞門

長崎県対馬市厳原町阿連(あれ)、対馬の西岸、最澄漂着の地と伝わる阿連港の南側の海岸線にあるのが、阿連の洞門。阿連から南の小茂田集落に向かう道が悪く、波を受ける場所もあって難儀したため、阿連の石屋・田代棟梁の協力で手掘りで昭和7年〜8年頃に貫通させたトンネルです。

昭和初期に手掘りで開削された洞門

当時、小茂田集落へと向かう山道は険路で、冬は強烈な北西の風を受けてしまいます。
そこで海岸沿いの道の開削となったのですが、断崖が海に迫る場所では、洞門を掘削する必要に迫られ、ついにノミに長けた石屋の棟梁の出番となったのです。

田代棟梁は完成を見ずに没し、弟子の山崎長吉さんが後を引き継いでようやく完成。
隣の集落が遠かった島の交通の歴史を今に伝える洞門です。

阿連漁港の南端から20分ほど歩けば到達できますが、道路状況も悪いので、荒天時や高波時には近寄らないのが懸命。
洞門は完成当時はひとつのトンネルでしたが、今は中央部が崩落して2つのトンネルとなっているなど、崩落の危険があるため、近づくのも避けるのが無難。

対馬海峡西水道に臨む阿連の洞門周辺は、携帯電話が国際電話(プサン経由)になってしまう可能性がある場所のひとつ。
メールなどを受信すると、国際通話になって、高く課金される可能性があるので注意が必要です。
国内では、北海道羅臼町の根室海峡でのホエールウォッチングもロシアの携帯電話にリンクしますというアラートが表示されます。

現在、阿連と小茂田は、長崎県道24号(厳原豆酘美津島線)で結ばれていますが、今も標高200mほどの山越えルートとなっています。

阿連の洞門
名称 阿連の洞門/あれのどうもん
所在地 長崎県対馬市厳原町阿連
電車・バスで 対馬空港からタクシーで35分、厳原港からタクシーで30分
ドライブで 対馬空港から約20km、厳原港から約18km
問い合わせ 対馬観光物産協会 TEL:0920-52-1655
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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