2024年9月14日(金)〜9月17日(土)、長野県千曲市で『第41回信州さらしな・おばすて観月祭』を開催。俳聖芭蕉をはじめ多くの文人・墨客の訪れた地として知られる、文学と名月の里「姨捨」(おばすて)。毎年9月中旬に渡って行なわれるのが『信州さらしな・おばすて観月祭』。期間中の毎日、農道道しるべ(四十八枚田、田毎観音、姨捨棚田の姪石苑方面の農道をライトアップ)が実施されます。
『信州さらしな・おばすて観月祭・全国俳句大会』も開催
姨捨の四十八枚田(しじゅうはちまいだ=長楽寺の寺領の棚田)は、西行法師が阿弥陀の四十八願にちなんで名づけたと伝えられ、宝永3年(1706年)に建立された田毎観音が棚田を見守るように鎮座しています。
有名な田毎の月は水田に水が入る田植の頃。姨捨地域の歴史的・文化的価値を活かし、姨捨区民との協働でいろいろなイベントを開催するのが『信州さらしな・おばすて観月祭』。
期間中の土・日曜、祝日には姨捨観光会館集合で棚田散策も予定されています。
「日本の棚田百選」に選定された姨捨棚田は、四十八枚田を包括する棚田の総称です。善光寺平(ぜんこうじだいら)を一望する標高460m〜560mに至る約40ha、1500枚の水田です。
姨捨の棚田は、最初に国の名勝指定を受けた文化財の田。名勝指定地(6.7ha)を含めた水源地や更級川(さらしながわ)、棚田地域(約40ha、1500枚の水田)の64.3haが平成22年2月22日に重要文化的景観に選定されています。
観月祭にあわせて、千曲市総合観光会館で『信州さらしな・おばすて観月祭・全国俳句大会』も開催。
9月14日〜9月17日(土)には千曲市日本遺産センターで姨捨夜市を開催。
9月14日(金)〜9月18日(日)17:00~21:00、長楽寺のライトアップが行なわれます。
9月14日(金)〜9月29日(日)OBASUTEムーンウォークでは、姨捨の棚田にフットライトが灯ります。
ニッポン旅マガジンMEMO/長楽寺と「田毎の月」
姨捨にある長楽寺は、天台宗の古刹。月の名所として、芭蕉など文人墨客に愛され、俳諧の聖地とさえいわれる存在。貞亨5年(1688年)に、松尾芭蕉の来遊もあり、境内には「おもかげや 姨ひとりなく 月の友」と『更科紀行』に詠んだ芭蕉翁面影塚も立っています。これは陸前松崎の「松島やああ松島や松島や」、常陸鹿島の「月はやし梢は雨を待ちながら」とともに日本三塚のひとつです。本尊は聖観世音菩薩で、信濃三十三観音霊場第14番札所。
広重も『大日本六十余州名勝図会』の「信濃 更科田毎月鐘台山」に棚田と月を描いています。
歴史文化的な姨捨「田毎の月」の景観を保護するために、姨石や芭蕉の句碑などが残る長楽寺一帯と、そこから望まれる四十八枚田、姪石を展望地点としてそこから望むことの可能な棚田地域、追加指定の上姪石地域の4地区がそれぞれ名勝に指定され、保存が図られています。
第41回信州さらしな・おばすて観月祭|千曲市|2024 | |
開催日時 | 2024年9月14日(金)〜9月17日(土) |
所在地 | 長野県千曲市八幡姨捨 |
場所 | 千曲市日本遺産センター、長楽寺、姨捨棚田、千曲市総合観光会館 |
関連HP | 信州千曲観光局公式ホームページ |
電車・バスで | JR姨捨駅から徒歩15分 |
ドライブで | 長野自動車道姨捨スマートICから約3.5km、更埴ICから約8km |
問い合わせ | 信州千曲観光局 TEL:026-261-0300 |
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