「日本唯一のホーバークラフト」が大分に復活!

ホーバークラフト

2024年11月30日(土)に日本で唯一のトロリーバス(立山トンネルトロリーバス)が廃止されましたが、同日、大分第一ホーバードライブが、ホーバークラフトの運航を開始。西大分ターミナルを起点にした別府湾周遊コースでのスタートですが大分空港への運航も予定。15年ぶりとなるホーバークラフトの復活です。

大分〜大分空港の定期運航を2024年の年内に開始予定

ホーバークラフト

ホーバークラフト(ホバークラフト/Hovercraft)は、高圧の空気で水面から浮上して高速航行する船。
メリットは高速の走行と、港の整備、航路の水深の確保が不要な点です。

かつては宇野と高松を結ぶ宇高連絡船にもJR宇高航路(国鉄、JR四国)のホーバークラフトが走るなど、名鉄海上観光船、、八重山観光フェリー、琉球海運、日本海観光フェリーと、全国で運航されたホーバークラフト。
2009年に「大分ホーバーフェリー」の別府・大分〜大分空港航路の廃止で、国内の全航路が廃止となり、ホーバークラフトに乗ることができなくなっていました。

海外でも定期航路として運用されるのはホーバークラフト発祥国・イギリスで、ポーツマス〜ワイト島ライドへの連絡航路が唯一。
世界的にも非常に珍しい乗り物になっています。

若い人には「ホーバークラフトって何!?」という感じですが、熟年世代には懐かしい乗り物で、水陸両用というメリットを活かし、上陸用舟艇として軍事的な利用は盛んです(アメリカ海軍だけでなく、海上自衛隊も採用しています)。

新たに大分県に誕生したホーバークラフトは、大分空港海上アクセス用として大分県がイギリスのホーバークラフトメーカーのグリフォン・ホバーワークに3隻発注したグリフォン・ホバーワーク 12000TD(Griffon Hoverwork 12000TD)を使用。
三浦梅園(みうらばいえん=江戸時代の医師で思想家)に由来する「Baien」、帆足万里(ほあしばんり=日出藩出身の儒学者)に由来する「Banri」、広瀬淡窓(ひろせたんそう=儒学者、教育者)に由来の「Tanso」と、江戸時代の「豊後の三賢人」(ぶんごのさんけんじん)にまつわるネーミングの船名に。

運航を担うのはタクシー・ハイヤー事業 · バス事業の第一交通産業の子会社、大分第一ホーバードライブですが、船や運航施設は大分県が保有する上下分離方式を採用しています。
事業者の経済的負担を軽減し、安定的に大分と大分空港の海上航路を確保するのが目的です。

大分市から陸路で60kmほど離れた国東半島にある大分空港(大分県国東市)。
大分空港から別府駅前には空港連絡バスで50分、大分駅前には1時間ほどを要していますが、最高速度83km/hで走行するグリフォン・ホバーワーク 12000TDの投入で、大幅に短縮される見込みです。

11月15日に国土交通省の認可も降りているため、大分〜大分空港の定期航路も2024年の年内運航を目指しています。

「日本唯一のホーバークラフト」が大分に復活!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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