岩井滝・名水岩井

岡山県鏡野町にある氷ノ山後山那岐山国定公園、中津河川（吉井川水系）の上流に落ちる岩井滝。岩井滝の下流100mほどのところには、環境省の「名水百選」に選定される名水岩井があり、角礫岩の間から湧水が湧き出しています。1年を通じて10度という冷たい水温の水が1日170tも湧き出しています。

裏に回って滝を眺める裏見の滝

名水岩井は、軟水で、子宝に恵まれる水としても有名。
その昔、忠左衛門の妻が40歳になっても子宝に恵まれなかったので、岩井滝不動に願掛けしたところ、不動明王から岩井の水を21日間飲み続けるようにというお告げを受け、そのとおりにしたところ、翌年7月10日にかわいい女の子を授かったーという伝説が残されています。
コーヒーやお茶に最適な軟水のため、今も毎日多くの人が水を汲みに訪れています。

岩井の滝は、岡山県の最北端、日本海との分水嶺にもなっている三国山（1251.8m／因幡国、伯耆国、美作国の国境）の南西麓に位置する落差10mほどの滝で、安山岩の突き出た岩盤が岩屋を作り、流れ落ちる滝の後ろ側にまわることができる裏見の滝。
湧水のため水量はさほど多くはないので、滝の水から透けて見える景観は、被写体にも絶好。
岩屋には不動明王（岩井滝不動）が祀られています。

駐車場から名水岩井へは徒歩5分、岩井滝へはさらに徒歩5分。
岩井滝の不動明王に参詣する際には、岩井の水で口をすすぎ、心を清めてから登るしきたり。

画像協力／岡山県観光連盟