神奈川県足柄下郡真鶴町、相模灘に突き出した真鶴半島の先端が、真鶴岬。半島全体は魚つき保安林という深い緑に覆われていますが、先端部は、三ツ石と呼ばれる岩礁地帯。その三ツ石から太陽が昇るのが冬至と夏至の前後ですが、冬至の前後なら「だるま朝日」も期待できます。
三ツ石がだるま朝日のアクセントになる絶景
だるま朝日は、温かい海面と、冷たい寒気との気温差で生じる蜃気楼の一種で、日の出の際に海に反射する太陽(海面)がせり上がり、実際の太陽とつながってだるまの様に見えるもの。
通常、光はまっすぐ進みますが、気温差の大きい空気の層(海面に近い温かい空気、上空の寒気)など密度の異なった空気を通ると光は曲がって進むため、光が屈折し、太陽が歪んで見えるのです(「四角い太陽」なども同じ理屈)。
英語でオメガサン(omega sun)と呼ばれるのは、Ω(オメガ=ギリシア文字の最後、第24文字)に似ているから。
相模灘に突き出した真鶴半島は、沖を温かい黒潮が流れているので、海面に近い温かい空気、上空の寒気という条件が生まれやすいのです。
だるま朝日は、条件さえ揃えば全国どこの海でも見ることができますが、単なる海なら「どこで撮影しても同じ」ということになります。
真鶴岬が被写体として絶大な人気を誇るのは、注連縄(しめなわ)によって結ばれる三ツ石があるから。
三ツ石の間から昇る初日の出には多くの人が押し寄せますが、温かい海、上空に冷気、そして冬至の前後の晴れた日という条件が揃えば、「三ツ石とだるま朝日」という写真を撮影することができるのです。
地元カメラマンなどにはよく知られた被写体ですが、まだまだ「だるま朝日のスポット」としては、無名の存在。
その意味でも注目できる真鶴岬のだるま朝日なのです。
真鶴岬・三ツ石に「だるま朝日」のシーズンが到来! | |
所在地 | 神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴 |
場所 | 真鶴岬(三ツ石)/まなづるみさき(みついし) |
電車・バスで | JR真鶴駅から箱根登山バス、伊豆箱根バスケープ真鶴行きで20分、終点下車、徒歩5分 |
ドライブで | 西湘バイパス石橋ICから約13km |
駐車場 | 番場浦駐車場(50台/無料、5月〜8月は有料) |
問い合わせ | 真鶴町観光協会 TEL:0465-68-2500 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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