琉球開闢の国造り神話にまつわる伝説の島が、沖縄県うるま市の浜比嘉島(はまひがしま)。島の北部にある東の御嶽(あがりのうたき)は、旧暦の6月28日と8月28日に海の時化(しけ)を祈願する『シヌグ祭り』が行なわれることからシヌグ堂と呼ばれる聖地。周辺にはガジュマルの大木が生い茂り、神秘的な雰囲気を醸し出しています。
浜比嘉島、浜集落近くあるに聖地
浜比嘉島の『シヌグ祭り』は、琉球三山時代(1322年頃〜1429年)、戦に敗れた中山の武将・平良忠臣とその将兵数名が浜に渡って東の御嶽に身を隠し、難をしのいだという故事に由来する祭りです。
旧暦8月28日に追討軍(南山・北山軍)が平良忠臣が隠れる浜比嘉島に渡ろうとしますが、琉球開闢の女神・アマミキヨ(アマミチュー)と男神・シネリキヨ(シルミチュー)へ願掛けを行った結果、嵐が起こって討伐軍の船が沈没したという故事にちなみ、時化(しけ)を祈願するもの。
『シヌグ祭り』は、本来は沖繩本島の北部とその周辺離島一帯に伝承されている山の神と海の神に豊穣と豊漁を祈願する年中行事ですが、浜比嘉島では凪(なぎ)ではなく時化を祈願するという不思議な風習が伝わっています。
東の御嶽の対をなす西の御嶽(いりぬうたき)も浜集落に、さらに浜比嘉島の北東にはアマンジ―のビーチ近くにはアマミキョ・シネリキヨの墓(アマンジ洞窟)、南部にはアマミキヨとシネリキヨが住んだという鍾乳洞のシルミチュー霊場もあります。
西の御嶽は、勝連間切(琉球王国時代の行政区分で、現在のうるま市勝連町)の拝所だった聖地「マサゴロヨリアゲ嶽」。
名称 | 東の御嶽(シヌグ堂)/あがりのうたき(しぬぐどう) |
所在地 | 沖縄県うるま市勝連浜 |
ドライブで | 沖縄自動車道沖縄北ICから約19.2km |
問い合わせ | うるま市観光物産協会 TEL:098-878-0077 |
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