与那覇岳

与那覇岳

沖縄県国頭郡国頭村(くにがみそん)、沖縄本島の最高峰が与那覇岳(よなはだけ)。標高503m(山頂の三角点は498.0m)で、山腹のやんばるの森は、やんばる国立公園の与那覇岳天然保護区域に指定され、世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」の登録地にもなっています。

森林セラピーロード認定の登山道で沖縄本島最高峰へ

与那覇岳
登山道入口近くにある「おが粉」を利用したエコトイレ(バイオトイレ)

山麓には小さな渓谷が多くまた雨が多く湿度が高い気象条件により、コケやシダ、ランなどの植物をはじめ、野鳥や昆虫など、沖縄固有の種が多く分布。
昆虫類まで含めると約3000種もの生物が棲むといわれ、希少なヤンバルクイナやヤンバルテナガコガネの生息地にもなっています。
9合目付近一帯にはイタジイ(シイノキ)が生い茂る原始の森(104科378種類の植物が確認されています)です。

登山は北側を走る大国林道・奥間林道分岐点にある登山口から。
エコトイレ(おが粉の入った処理槽が設置され、排せつ物はその処理槽で攪拌され、そこに住む微生物が水と二酸化炭素に分解)のある大国林道の広場は標高315mなので、山頂までは200m足らずの標高差で、1時間10分ほどの道のり。
夏は暑いので、気候的には10~11月が登山に最適。

山頂は森林帯で眺望はありませんが、歩き始めすぐの場所に展望所があります。
標高398mの登山口の広場から上部は、とくに厳しく自然が保護されているので、登山道以外には立ち入らないように注意が必要。
景観を楽しむというよりもやんばるの森を歩く森林浴コースです。

国頭村は森林セラピー基地として沖縄県で唯一認定され、与那覇岳登山道も森林セラピーロードになっています。
「やんばる」とは、山原の意で、沖縄本島北部の山々が連なり、亜熱帯照葉樹林の森が広がる地域を表す言葉。
国頭村、大宜味村(おおぎみそん)、東村(ひがしそん)は、国土の0.1%にも満たない狭い面積しかありませんが、国内の鳥類の半数、在来のカエルのうち4分の1が確認されています。
亜熱帯樹林のジャングルなので、気軽に入山することはできませんが、与那覇岳の登山道は貴重な探勝ルートになっているのです(自然保護に留意し、マナーを守って入山を)。

ちなみに、沖縄県の最高峰は石垣島(石垣市)の於茂登岳(おもとだけ)で、標高525.5m。

与那覇岳
最高点の先にある山頂(三角点は498.0m)

与那覇岳登山 コースタイム

道の駅ゆいゆい国頭〜(車15分/5.4km)〜大国林道・奥間林道分岐点(駐車場・エコトイレ)〜(徒歩2分)〜登山口〜(徒歩40分)〜標高398m地点(登山口の広場・記念碑)〜(徒歩30分)〜与那覇岳山頂(三角点)〜(徒歩25分)〜標高398m地点(登山口の広場・記念碑)〜(徒歩30分)〜登山口

与那覇岳
名称 与那覇岳/よなはだけ
所在地 沖縄県八重山郡与那国町与那国129
ドライブで 沖縄自動車道許田ICから約40kmで登山口
駐車場 登山口(5台/無料)
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
於茂登岳

於茂登岳

沖縄県石垣市、石垣島にそびえる標高525.5mのピークが、於茂登岳(おもとだけ)。沖縄県の最高峰で、西表石垣国立公園の特別地域に指定されています。石垣島地方気象台気象レーダーが設置されていますが、車道は通じておらず東麓・真栄里側から登山道が

 

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