熊野古道伊勢路 大吹峠道

熊野古道伊勢路・大吹峠道

三重県熊野市、徐福伝説があり、徐福の里と呼ばれる波田須から南の大泊まで、標高205mの大吹峠(おおぶきとうげ)を越える峠道が熊野古道伊勢路大吹峠道。JR波田須駅〜JR大泊駅の3.5kmが峠越えのハイキングコースとして整備され、2時間30分ほどで歩くことができます。

竹林のなか、石畳の峠越えの古道を歩く

熊野古道伊勢路・大吹峠道

神宮(伊勢神宮)と熊野権現を結ぶ、巡礼の道、熊野古道伊勢路。
大吹峠道も交通の要衝だったため、石畳が敷かれ、石畳が現存し、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産にもなっています。

大吹峠道の北側の玄関駅となるJR紀勢本線・波田須駅は秘境駅のひとつにも数えられています。
大吹峠道を歩くと、大吹峠の少し北側に江戸時代に築かれた猪垣(ししがき)を横切ります。
猪や鹿から田畑を守るための石垣で、尾根沿いに10kmにわたって築かれた往時の遺構(全国に残る猪垣の遺構は西日本中心に300以上と推測されています)。

峠道は第二次世界大戦直後までは現役で機能し、大吹峠にも昭和25年頃まで大吹茶屋がありました。
ハランやハナミョウガが植栽されるのは、握り飯や寿司を包むのに使ったため。

南側の入口、大泊海岸は、鬼ヶ城への入口でもあり、夏は大泊海水浴場がオープン。
大泊海岸からは、さらに熊野古道伊勢路・松本峠道が続くので、古の旅人は、この大泊でひと息ついたことでしょう。

熊野古道伊勢路・大吹峠道
熊野古道伊勢路 大吹峠道
名称 熊野古道伊勢路 大吹峠道/くまのこどういせじ おおぶきとうげみち
所在地 三重県熊野市波田須町〜大泊町
関連HP 三重県立熊野古道センター公式ホームページ
電車・バスで JR波田須駅から徒歩25分で大吹峠波田須側登り口
問い合わせ 三重県立熊野古道センター TEL:0597-25-2666/FAX:0597-25-2667
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
熊野古道・馬越峠

熊野古道伊勢路 馬越峠

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熊野古道・始神峠

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