沖縄県国頭郡国頭村(くにがみそん)、沖縄本島最北端に位置する辺戸岬(へどみさき)は、カルスト地形と急崖、奇岩群からなる景勝地が、大石林山(だいせきりんざん)。半島中央の辺戸御嶽と呼ばれる標高150m~200mのカルスト台地を公園のように整備したのが大石林山で、散策路が用意された有料の施設になっています。
熱帯カルストの岩峰と亜熱帯自然林を探勝
中国の石林を思わせる景観は、世界最北端の熱帯カルストが生み出した奇勝。
大石林山の悟空岩は、石灰岩が溶食により円筒の塔状に残されたタワーカルストと呼ばれる地形で、ピナクル(石灰岩が溶食し、鋭く尖った岩塔)の鳥帽子岩、ドリーネ(すり鉢状のくぼ地)の鍋池など熱帯カルスト地形の真髄を観察できます。
中国の桂林に見られる岩塔群がタワーカルストの典型例ですが、大石林山では亜熱帯のジャングルとタワーカルストという不思議な景観が生まれています。
世界自然遺産「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」のうち沖縄島北部7721haのやんばるの森(やんばる国立公園に指定)も登録エリアですが、その一部が大石林山の亜熱帯の森。
つまりは熱帯カルストと、世界自然遺産のやんばるの森を満喫できるということに。
園内には大石林山精気小屋・テラスを中心に4つの散策路を用意。
辺戸岬や大海原、晴れた日には与論島を望む「美ら海展望台コース」(900m、30分)、悟空岩など石灰岩が林立して露出する「奇岩・巨石コース」(1000m、35分)、木道が整備された「バリアフリーコース」(600m、20分)、樹幹日本一を誇る巨大なガジュマルや6万本のソテツが自生する「ガジュマル森林コース」(900m、30分)など、変化に富んだ景観が楽しめます。
入口の駐車場(券売所)と山中の大石林山精気小屋の間は、シャトルバスを運行していますが、「ガジュマル森林コース」の利用も可能。
大石林山に隣接して、南東側に辺戸御嶽(へどうたき)とも呼ばれる標高248.0mの安須森(あすむぃ)がありますが、ここは琉球神話において、開闢の神(琉球の始祖)アマミキヨが作ったとされる御嶽がある聖地(琉球開闢神話に登場の霊山)です。
大石林山 | |
名称 | 大石林山/だいせきりんざん |
所在地 | 沖縄県国頭郡国頭村宜名真1241 |
関連HP | 大石林山公式ホームページ |
ドライブで | 沖縄自動車道許田ICから約55km |
駐車場 | 大石林山券売所駐車場(80台/無料) |
問い合わせ | 大石林山 TEL:0980-41-8117 |
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