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コート盛(先島諸島火番盛)

コート盛(先島諸島火番盛)

鎖国体制下の1644年頃、薩摩藩の要請によって、先島諸島各島に設けられた異国船監視の先島諸島火番盛(さきしましょとうひばんむい=遠見番所)のひとつが日本最南端の有人島、波照間島(沖縄県竹富町)にあるコート盛(こーともり)。清国への進貢船の航海状況や出没するスペイン船などの異国船の到来を監視したもの。

波照間島に築かれた異国船監視の番所

先島諸島火番盛は、その地理的な条件から、スペイン、中国(清国)の船の寄港を想定して設置されたもの。
中国では1644年に明朝が滅亡し、女真族(満州のツングース系民族)のヌルハチが建国した清朝に代わるなど、大陸は緊張関係にありました。
そうした国際情勢を背景に、江戸幕府の意向を受けて、1609年に琉球に軍事侵攻した薩摩藩(1610年、家康は島津忠恒に琉球の支配権を与え、与論島までの領域が琉球国から薩摩藩直轄領に編入)は、先島諸島の島々に遠見番所(火番盛)の構築を指示したのです。

波照間島の火番盛であるコート盛のコートとは、高登岳のこと(標高44.1mの三角点があるので丘を利用して石垣を築いたと推測できます)。
琉球石灰岩を高さ3.9m、直径9.9mに積み上げた2段式の物見台となっています。

火番盛とは狼煙を上げるため火の番をしたことから付いた名前で、ことあらば狼煙(のろし)のリレーで琉球王朝へ伝達しました。
合図となる火や煙の数は、船の国籍によって本数が決められていたとのこと。

波照間島からは、波照間島→新城・下地島(中森=波照間ムリ)→新城・上地島(タカニク)→黒島(プズマリ)→竹富島(小城盛=クスクムイ)→石垣島(川平火番盛、平久保遠見台)と伝達しましたが、先島諸島全域の13の島(2市2町1村)の18ヶ所が史跡が、先島諸島火番盛として国の史跡になっています。

国の史跡に指定される先島諸島火番盛18ヶ所

宮古諸島

八重山諸島

コート盛(先島諸島火番盛)
名称 コート盛(先島諸島火番盛)/こーともり(さきしましょとうひばんむい)
所在地 沖縄県八重山郡竹富町波照間
電車・バスで 波照間港から徒歩15分
ドライブで 波照間港から約1km
駐車場 3台/無料
問い合わせ 竹富町観光協会 TEL:0980-82-5445/FAX:0980-82-5472
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

高那崎海岸

沖縄県八重山郡竹富町、波照間島(はてるまじま)の南、日本最南端の碑から東に琉球石灰岩の海食崖が続きますが、その突端が高那崎(たかなざき)。最南端の碑が立つ場所も高那崎といわれることがあるが、実際の岬は東へ800mほどのところで、その一帯が高

日本最南端の道

沖縄県八重山郡竹富町、波照間島(はてるまじま)の波照間島の南岸に日本最南端の碑が立っていますが、実はその碑よりも南を走る道があります。これが波照間島の周回道路で、日本最南端の道。北緯24度05分という緯度をかみしめながら走る直線ルートになっ

底名溜池展望台

沖縄県八重山郡竹富町、波照間島(はてるまじま)の毛崎とペムチ浜の間、底名溜池の南西隅に築かれた展望台が、底名溜池展望台。島の中心部にあるコート盛(先島諸島火番盛)を模しているのでニューコート盛というアパートのような別称も付けられています。農

竹富町波照間島星空観測タワー

波照間島(沖縄県竹富町)にある日本最南端の公開天文台で、プラネタリウムを併設するのが竹富町波照間島星空観測タワー。波照間島の南東「日本最南端平和の碑」の建つ高那崎(たかなざき)近くにあり、天体観測の障害となる人工の光源やジェット気流の影響が

下田原城

沖縄県八重山郡竹富町、波照間島(はてるまじま)の玄関港・波照間港(波照間漁港)の東にある城(ぐすく)が、下田原城(しもたばるじょう)。第二次世界大戦の戦禍を受けていないため、1429年に琉球王国統一の歴史を示す貴重な遺跡として、国の史跡にな

波照間駐在所

沖縄県八重山郡竹富町、日本最南端の有人島、波照間島(はてるまじま)にあるのが、波照間駐在所。コート盛(先島諸島火番盛)近くにあり、日本最南端の駐在所。八重山警察署の駐在所で、交番と異なるのは、警察官が島に駐在(生活)して勤務し、島の治安維持

八重山遠見台

沖縄県宮古郡多良間村(たらまそん)、多良間島の最高所、標高34mの場所に築かれた津波避難場所を兼ねた展望タワーが、八重山遠見台。島の全景が見渡せる島随一の展望スポットで、琉球石灰岩の石垣が組まれているのは、17世紀頃、異国船監視のために築か

大神島遠見台

沖縄県宮古島市、宮古島の北端、西平安名崎の東4kmほどの海上に位置するのが、大神島(おおがみじま)。周囲2.23kmの島の中央部にあるのが、大神島遠見台で、先島諸島火番盛(さきしましょとうひばんむい)のひとつとして国の史跡に指定されています

 

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