「日本最初の庚申尊出現の地」といわれ、江戸時代に八坂庚申堂(京)、入谷庚申堂(江戸)とともに日本三庚申に数えられていたのが大阪市天王寺区にある四天王寺・庚申堂。四天王寺の境内にあり、庚申の日とその前日(宵庚申)に本尊に祈願すれば、必ず一願が叶うと尊崇されてきました。
60日に一度、年に6度の庚申の日には賑わいをみせる
四天王寺の庚申堂は諸国庚申の本寺とされ、60日に一度、年に6度の庚申の日には、庚申堂に参拝し息災を願う『庚申まいり』(大阪市の無形民俗文化財)が行なわれています。
本尊は青面金剛童子で秘仏。
寺伝によれば、大宝元年(701年)正月七日庚申の日、豪範僧都(ごうはんそうず)が疫病に苦しむ多くの人々を救わんと一心に天に祈ったところ、帝釈天のお使いとして童子が出現し、除災無病の霊験を示されたとのこと。
豊臣秀頼再建という往時の建物は大阪大空襲によって焼失。
現在の庚申堂は大阪万博(日本万国博覧会/昭和45年)の際に全日本仏教会が休憩所として建造した「法輪閣」。
閉会後に寄贈されたもの。
60日に一度の庚申の日には参詣者で賑わいますが、とくに初庚申は盛大。
初庚申の前日(宵庚申)は、「大般若経転読会」(大般若経600巻を転読する儀式)が、本庚申の日には、「柴燈大護摩供」が行なわれています。
庚申の縁日には庚申堂境内、三猿堂前で「お猿御加持所」が設置され、「病に勝る」「魔も去る」という三猿堂の加持を受ければ、痛い所もたちまちに治るとされています。
四天王寺・庚申堂 | |
名称 | 四天王寺・庚申堂/してんのうじ・こうしんどう |
所在地 | 大阪市天王寺区堀越町2-15 |
関連HP | 四天王寺公式ホームページ |
電車・バスで | JR大阪環状線天王寺駅・近鉄あべの橋駅から徒歩15分、地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ヶ丘駅から徒歩5分 |
ドライブで | 阪神高速1号環状線夕陽丘ランプから約1.5km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 四天王寺庚申堂 TEL:06-6772-9420 |
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