津堂城山古墳

津堂城山古墳

大阪府藤井寺市にある墳丘長208mという巨大な前方後円墳が、津堂城山古墳(つどうしろやまこふん)。古市古墳群を構成する古墳で(古市古墳群では6番目の巨大古墳)、国の史跡、さらには百舌鳥・古市古墳群として世界文化遺産に登録されています。

河内平野に初めて造られた大王級の古墳

4世紀後半に築かれた前方後円墳で、二重の周濠が巡らされ、周濠を含めると400mにも及ぶ巨大な古墳です(外側の周濠は宅地や田畑になっていて、原型をとどめていません)。
東側の周濠には花しょうぶ園が設けられ、ハナショウブ、スイレンを植栽。
208mという墳丘長は、国内31位にランキングされています(200m以上の巨大古墳は36基/堺市文化観光局による)

大和から河内へと古墳築造が移った初期の大王の陵墓だと推測されていますが、宮内庁は「藤井寺陵墓参考地」(被葬候補者:第19代允恭天皇)として陵墓参考地(りょうぼさんこうち=皇族の墳墓と推測されるものの、被葬者を特定する資料に欠ける陵墓)になっています。

津堂城山古墳から出土した水鳥形埴輪(3点)は、国の重要文化財に指定。
藤井寺市立生涯学習センター(アイセルシュラホール)に展示されています。

後円部北には、史跡城山古墳ガイダンス棟「まほらしろやま」があり、津堂城山古墳から出土した埴輪や、津堂遺跡から出土した須恵器や土師器を展示、石棺を復元展示。

ちなみに、津堂城山という古墳名は、戦国時代に三好氏が山城を築いたため、地元で城山と呼ばれ、明治時代までは城跡と認識されていたから。
明治時代の全国の陵墓調査でも調査対象から外れていますが、明治45年に津堂村の人が後円部頂から石材を掘り出した際に石棺を発見し、発掘場所を「藤井寺陵墓参考地」として立入禁止にしたのです。
つまり、この時までは、巨大な古墳であることは認識されていなかったことに。
大阪府教育委員会による調査で内濠の堤と外濠が発見されたのも昭和55年のこと。
水鳥形埴輪の出土は、昭和58年です。
こうした発掘調査で、津堂城山古墳は、河内平野に初めて造られた大王級の古墳だということがわかったのです。

津堂城山古墳
藤井寺市立生涯学習センターに展示の水鳥形埴輪

古市古墳群の巨大古墳BEST7

世界遺産ID古墳名所在地墳丘長史跡指定宮内庁治定
1593-033誉田御廟山古墳羽曳野市誉田425m国の史跡応神天皇陵
1593-026仲津山古墳藤井寺市沢田290mなし仲姫命陵
1593-023岡ミサンザイ古墳藤井寺市藤井寺242mなし仲哀天皇陵
1593-025市野山古墳藤井寺市国府230mなし允恭天皇陵
1593-038墓山古墳羽曳野市白鳥225m国の史跡応神天皇陵陪冢
1593-022津堂城山古墳藤井寺市津堂208m国の史跡藤井寺陵墓参考地
1593-045軽里大塚古墳(白鳥陵)羽曳野市軽里200mなし日本武尊
津堂城山古墳
開催日時 仲姫命陵古墳(仲津山古墳)、誉田御廟山古墳(応神天皇陵)、軽里大塚古墳(白鳥陵)と相互リンクをお願いします
名称 津堂城山古墳/つどうしろやまこふん
所在地 大阪府藤井寺市津堂
関連HP 藤井寺市公式ホームページ
電車・バスで 近鉄藤井寺駅から徒歩20分
ドライブで 西名阪自動車道上藤井寺ICから約1km
駐車場 藤井寺市立ふじみ緑地駐車場(有料)
問い合わせ 藤井寺市教育委員会事務局教育部文化財保護課 TEL:072-939-1111/FAX:072-939-1419
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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