中山塚古墳

大阪府藤井寺市道明寺6丁目にある一辺50m、高さ8.5mの方墳が、中山塚古墳（なかやまづかこふん）。仲姫命陵古墳（仲津山古墳）の南側に並ぶ3基の方墳「三ツ塚古墳」（西から助太山古墳、中山塚古墳、八島塚古墳）のひとつで、世界文化遺産「百舌鳥・古市古墳群」の構成資産にもなっています。

三ツ塚古墳の中央の位置する方墳

三ツ塚古墳のうち、中山塚古墳、八島塚古墳は宮内庁が管理し、立ち入ることができません（助太山古墳のみが国の史跡で宮内庁の管理から外れています）。
築造時期は5世紀前半（古墳時代中期中葉）と推測されています。

三ツ塚古墳の3基は、濠を共有すること（濠は埋没保存）、方形の墳丘の南辺を一直線に揃えていることなどから、深い関係性を有しながら同時期に築造されたことがわかります。
濠からは円筒埴輪が出土したほか、昭和53年に中山塚古墳と八島塚古墳との周濠底部分から大小2基の修羅（しゅら）と付属の梃子棒（てこぼう）が出土し（国の重要文化財に指定）、注目を集めました。

修羅は、大石や木材などを運搬する橇（そり）で、梃子棒（アカガシ製の丸木の棒）は修羅を引く際に用いた道具だと推測されています。
修羅（大）は全長8.8mという古代の大型耕作機械でアカガシの巨木の二股部分を利用してつくられています。
頭部と脚部には孔があけられており、修羅を引く綱を通したと推測でき、古墳の築造にあたって、石棺や石室材などを運ぶための道具だと考えられています。

中山塚古墳
名称	中山塚古墳／なかやまづかこふん
所在地	大阪府藤井寺市道明寺6-12-23

電車・バスで	近鉄土師ノ里駅から徒歩5分
ドライブで	西名阪自動車道藤井寺ICから約2km
駐車場	なし／周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ	藤井寺市教育委員会事務局文化財保護課 TEL:072-939-1419
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