大分県臼杵市(うすきし)、臼杵城下にある慶応4年(1868年)築という江戸時代末期の蔵が、久家の大蔵(くげのおおくら)。臼杵の造り酒屋で「一の井手」の蔵元、久家本店が貯蔵庫として利用していたものを再生し、ギャラリーとして使われています。外壁の壁画も必見の価値があります。
酒蔵にアズレージョで描かれた臼杵のキリシタン文化
老朽化で壊される予定もありましたが、平成12年5月、白壁土蔵の側面や内部に、ポルトガルの著名なアズレージョ作家、ロジェリオ・リベイロによる伝統的装飾絵タイル「アズレージョ」(azulejo/azul=青)が施され、ポルトガルと臼杵の文化交流を表現。
作者のロジェリオ・リベイロによれば、『再会』という意味合いが込められているのだとか。
天使や聖職者などが描かれたパネルの中には大友宗麟も描かれたパネルもあり、往時のキリシタン文化を彷佛とさせる絵柄となっています。
全長30m、14シーンに分かれるドラマチックなアズレージョは、
1. 日本への旅立ちの町ー大航海時代のリスボン港風景
2. 大航海時代 ポルトガル人の夢
3. 東と西の出会い(ポルトガルと日本の交流の始まりー交易の図)
4. 東と西の知識の交換(教え学び、文化を通じての繁栄)
5. 病人の看護をするアルメイダ(ヨーロッパ科学の導入と豊かな心)
6. 日本史を執筆するフロイス(相互理解のもとになる歴史の記述)
7.8.9. 大友宗麟の洗礼と祝福する天使たち
10. 臼杵教会、ノビシャド(地域に根付くキリスト教会)
11. 天正少年遣欧使肖像画、遥かなる旅、ローマでの歓迎大パレード(歴史に残る劇的な旅)
12. 最後の使節~南蛮屏風絵から(日本文化とポルトガル文化の融合のシンボル)
13. 荒海の航海を終えて(ポルトガル船の大航海は続く)
14. ポルトガルと臼杵の永遠の友情(子どもは命の価値の永遠さを表す)
そのほかに、入口部分の衝立3面に、制作者の人生観・人生哲学を表現する『生誕』、『洗礼』、『昇天』が配されています。
現在はギャラリー、イベントスペースとして利用され、展示会やコンサートなどを随時開催。
久家の大蔵 | |
名称 | 久家の大蔵/くげのおおぐら |
所在地 | 大分県臼杵市臼杵492-1 |
関連HP | 臼杵市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR臼杵駅から徒歩14分 |
ドライブで | 東九州自動車道臼杵ICから約3kmで市営下屋敷前駐車場 |
駐車場 | 市営下屋敷前駐車場(45台/30分まで無料、以降有料) |
問い合わせ | 臼杵市産業観光課 TEL:0972-63-1111 |
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