日本初のローマ風呂は、昭和5年、神奈川県江の島の岩本楼で誕生しました。日本の浴場文化と、ローマの文化が融合したような独特なデザインの誕生は、当時の鉄道網の充実が背景にあったのです。そんな歴史的なローマ風呂が楽しめる宿は、岩本楼本館のほか、登別温泉、渋温泉、熱海温泉の4ヶ所にあります。
登別グランドホテル|北海道・登別温泉
ヨーロッパの温泉保養地の雰囲気を登別温泉に反映!
所在地:北海道登別市登別温泉町154
歴史:ローマ風呂(昭和13年完成、昭和57年改修)
内容:登別温泉の発展の基礎を築いたのが「北の海運王」と称された越後国(新潟県)出身の栗林五朔(くりばやしごさく)。
その長男・栗林徳一は、昭和7年に9ヶ月間もの間外遊し、ヨーロッパの温泉保養地を見学。
その経験を活かして昭和13年、モダンな「登別グランドホテル」を創建。
シンボルとなったのがプール付きの大浴場で、ドーム型ローマ風という異色なスタイル。
建物は昭和56年に解体され、昭和57年、現在の建物に代わっていますが、大浴場は往時のままに残されています。
岩本楼本館|神奈川県・江の島
孔雀模様のステンドグラスが見事な王朝風ローマ風呂

所在地:神奈川県藤沢市江の島2-2-7
歴史:ローマ風呂(昭和5年完成)
内容:江島神社・奥津宮の別当寺「岩本院」が前身という老舗で、かつ江の島随一の名門が岩本楼。
江島神社への登り口に建つ老舗旅館で、江戸時代の江の島詣の隆盛を今に伝えています。
大正時代から昭和の初期にかけて、湯本駅〜強羅駅間の鉄道開業で箱根に宿泊客を奪われる事態が生まれ、さらに丹那トンネルの開通(昭和9年12月1日)で熱海も台頭する可能性があったため、岩本楼47代目・岩本兼吉が起死回生策として生み出したのが、ローマ風呂。
「再現することが難しい建造物」としてローマ風呂自体が国の登録有形文化財になっています。
歴史の宿金具屋|長野県・渋温泉
4階建てのレトロな宿にあるレトロな浪漫風呂

所在地:長野県山ノ内町平穏2202
歴史:浪漫風呂(昭和25年完成)
内容:国の登録有形文化財に指定される信州・渋温泉に建つ、木造4階建ての文化財の宿。
ローマの噴水をモチーフにした浴槽と、ステンドグラスの入ったアーチ窓が特徴の浪漫風呂は、金具屋初の西洋風浴堂「ローマ風呂」として完成したもの。
鉄分の多い濁り湯は源泉かけ流し。
ホテル大野屋|静岡県・熱海温泉
300名収容という巨大なローマ風呂は圧巻!

所在地:静岡県熱海市和田浜南町3-9
歴史:旧ローマ風呂は昭和12年、現在のローマ風呂は建て替えの昭和62年に完成
内容:昭和9年、熱海港近くで大野屋旅館として創業した老舗宿(箱根富士屋ホテルにも勤めたことのある大野市郎が開業)。
昭和62年に旧館を建て替えていますが、かつての旧館にあったローマ風呂は、アニメ映画『おもひでぽろぽろ』の舞台に。
団体客の減少などで、民事再生法の適用を受け、伊藤園ブランドの高級路線「伊東園リゾート」の宿になっています。
近代的な建物に生まれ変わっていますが、今も300名収容可能な巨大なローマ風呂が自慢。
創業当時のローマ風呂は、昭和9年の丹那トンネルの開通によって来訪者が増えた熱海で「列車1車両分のお客様が同時入浴可能」というコンセプトで誕生しています。
| 「ローマ風呂」が楽しめる宿 4選 | |
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