犬連れの山歩きはOKなのか!? 高山帯、亜高山帯は入山禁止!

愛犬同伴の登山者も多いのが高尾山(明治の森高尾国定公園)。ケーブルカーもペット用のキャリーやケージを利用すれば、ペット同伴乗車も可能です。ところが、車で山上まで到達できる八幡平(はちまんたい/十和田八幡平国立公園)の散策路はペット禁止。その違いは何なのでしょう!?

ペットが隠れたクマを威嚇して危険が生じることも!

旅好きの愛犬家は、近年、フェリー、飲食店、宿泊施設などでもペット同伴OKが増え、ペットを「家族」として一緒に旅する人がポピュラーになりました。
近年、各地の散策路で、リードを付けた愛犬を目にするように。

高尾山同様に奥多摩・御岳山(みたけさん)でもペット同伴登山はOKです。
御岳山ケーブルカー(御岳登山鉄道)に至っては「ペット券を購入のうえケージなしでワンちゃんと一緒にケーブルカーにご乗車いただくことができます」とのこと。
しかも山頂に鎮座する武蔵御嶽山神社の祭神のひとつが「おいぬ様」と崇められる狼(ニホンオオカミ)が神格化された大口間神(おおくちのまがみ)。
そのためペット同伴の参拝がウエルカムなのです。

ところが、実際にはペット同伴禁止という山域も数多く存在します。
ペットとともに車で山上まで到達できる八幡平。
十和田八幡平国立公園の八幡平ビジターセンター(環境省/秋田県鹿角市)によれば、
「ドラゴンアイを含む山頂自然探勝路へのペット同行はご遠慮いただいています。野生動物が多く生息する地域のため、人間より敏感なペットが先に気づいて吠えるなど、いたずらに野生動物を刺激する恐れがあるためです(クマがやぶに隠れてやり過ごそうとしているのにペットが気づき威嚇してしまう事例が実際にあります)。野生動物との適切な距離のため、地域マナーの尊重をお願いします」

ペット禁止の理由は、糞尿などが生態系を破壊する恐れがあるという理由ではなく、意外にも野生生物への過度な刺激があるためとのこと。
「クマがやぶに隠れてやり過ごそうとしているのにペットが気づき威嚇してしまう事例が実際にあります」というのは、たしかに危険な感じです。
東京都内ですが高尾山、そして御岳山もツキノワグマの生息環境なので、同じケースはあり得るともいえますが、その遭遇の可能性が八幡平はかなり高いということなのでしょう。

日本アルプスなど高山帯、亜高山帯はペット同伴禁止

通年マイカー規制の上高地はペット同伴禁止です

中部山岳国立公園の上高地も、自然環境保護と野生動物への配慮からペット同伴が禁止されています。
通年マイカー規制が実施されていますから、ペットは平湯温泉などにある ドッグハウスに預けての入山となります。
ゴンドラリフトとロープウェイで到達する栂池自然園なども、ペット同伴は禁止。
国立公園の自然環境保護(生態系の保持)という観点から、禁止されているのです。

かつて乗鞍畳平にマイカーで登ることができた時代に、犬が雷鳥を襲う事件、あるいは山小屋(南アルプス)で飼育していた犬が雷鳥を追い回すという事件もありましたが、それは昔話。
今では愛犬の持ち込む病原菌などの危険性(犬の体内に存在する常在菌やウイルスが、免疫を持たない野生生物への伝播)もあって、高山帯などへのペットの持ち込みは禁じられているのです。

つまり、免疫を持たない野生生物が生息するエリア、環境の山域へのペット同伴は避けるべきだということに。
東北では岩木山などが「愛犬と登りたい山」などといわれることもありますが、岩木山の頂上周辺は津軽国定公園の特別保護区域。
ペット同伴は避けるべきエリアということに。

ペット同伴登山が人気の雲取山も避けるべき山

ペット同伴登山も見かける雲取山

国が管理する国立公園以外では、明確に禁止を打ち出していない高山、亜高山帯の山もありますが(とくに東北、北海道)、基本的に生態系の保持のためにペット同伴での入山は避けるのは、当然のマナーということに。

結論をいえば、高尾山(山上にビアガーデン)、御岳山(山上に宿坊街)などはすでに生活圏の一部と認められているので、ペット同伴が例外的に認められているということに。
東京都内でもそれ以外の奥多摩などの山に、ペット同伴登山をすることは、やはりマナー違反、クマとの遭遇率アップと考えるのが賢明です。

秩父多摩甲斐国立公園に指定される雲取山、三頭山もペット同伴の登山で人気がありますが、当然マナー違反と考えるのが賢明。
三頭山の山頂周辺は国立公園の特別保護地区、雲取山も第1種特別地域があり、厳しくその環境が守られているのです。

近年、堂々と愛犬を連れて百名山登山を謳う愛犬登山家もいますが、生態系保持という点から考えると、その行動にはかなリ疑問が生まれるのです。

犬連れの山歩きはOKなのか!? 高山帯、亜高山帯は入山禁止!
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