平成6年に日本で5件目の世界遺産として登録された世界文化遺産「古都京都の文化財」。構成資産16社寺1城からなる世界遺産で、国宝建造物がある、あるいは庭園が国の特別名勝という厳しい基準があります。つまり、建物または庭園が、世界遺産にふさわしい寺社と城ということになります。
世界遺産に登録された理由とは!?

あまり知られていない登録の要件ですが、
- 京都は8世紀から17世紀の間、宗教・非宗教建築と庭園設計の進化にとって主要中心地であった。そのように、京都は日本の文化的伝統の創出において決定的な役割を果たし、特に庭園の場合において、それは19世紀以降世界の他の地域において意義深い影響を与えた
- 京都の現存文化財における建築と庭園設計の集積は前近代における日本の物質文化のこの側面に関する最高の表現である
というのが大きな理由です。
「京都は794年から1868年にかけて天皇が居所をおいた日本の首都であり、武家政権が政治の中心を鎌倉と江戸に移した時期以外、文化・経済・政治の中心として繁栄しました。千年以上にわたる日本文化の中心地として、日本の木造建築、特に宗教建築の発展、及び世界の造園の芸術性の発展を示しています」(京都市文化市民局文化財保護課)というのが、わかりやすい説明です。
宮内庁の管理する京都御所、桂離宮、修学院離宮などは、登録から外されています。
また、知恩院、大徳寺および禅林寺(永観堂)、琵琶湖疏水などは追加登録の候補となっていて、追加に向けての動きがあります。
世界遺産「古都京都の文化財」構成資産17(16社寺1城)全リスト
| 施設名 | 所在地 | 内容(早わかり) 文化財 | |
| 1 | 賀茂別雷神社 (上賀茂神社) | 京都市北区 上加茂本山339 | 古代山城の豪族・賀茂氏の氏神 平安時代以降「山城国一之宮」 |
| 本殿など2棟が国宝 34棟が国の重要文化財 境内は国の史跡 | |||
| 2 | 賀茂御祖神社 (下鴨神社) | 京都市左京区 下鴨泉川町59 | 京最古の社のひとつ 平安時代以降「山城国一之宮」 |
| 本殿2棟は国宝 31棟が国の重要文化財 境内は国の史跡 | |||
| 3 | 教王護国寺 (東寺) | 京都市南区 九条町1 | 平安遷都の際、空海が創建 密教の根本道場 |
| 国宝は五重塔など5棟 絵画、彫刻など国宝多数 11棟が国の重要文化財 境内は国の史跡 | |||
| 4 | 清水寺 | 京都市東山区 清水1-29 | 延暦17年(798年)、仏殿建立 現存する建物は徳川家光の寄進 |
| 本堂(清水の舞台)は国宝 15棟が国の重要文化財 | |||
| 5 | 延暦寺 | 京都市左京区 滋賀県大津市 坂本本町 | 延暦7年(788年)、最澄が建立 平安京の鬼門(北東)を守備 日本仏教の核心を育んできた寺 千日回峰行は有名 |
| 根本中堂は国宝 延暦寺11棟と大講堂など棟が 国の重要文化財 境内は国の史跡 庭園は国の名勝 | |||
| 6 | 醍醐寺 | 京都市伏見区 醍醐東大路町2 | 下醍醐、上醍醐に分かれ広大 秀吉の「醍醐の花見」で有名 五重塔(国宝)は府内最古の建造物 |
| 五重塔など6棟が国宝 4棟が国の重要文化財 三宝院の庭園は特別史跡・特別名勝 | |||
| 7 | 仁和寺 | 京都市右京区 御室大内33 | 宇多天皇が仁和4年(888年)創建 法親王が住持した「御室御所」 春の「御室桜」(名勝)が有名 |
| 金堂(京都御所の旧正殿)は国宝 14棟が国の重要文化財 8棟が国の登録有形文化財 仁和寺御所庭園、御室桜が国の名勝 仁和寺御所跡は国の史跡 | |||
| 8 | 平等院 | 宇治市 宇治蓮華116 | もともとは源重信の別荘 藤原頼通が永承7年(1052年)寺に 庭園は浄土空間を現出 (極楽浄土を具現化) |
| 鳳凰堂4棟は国宝 観音堂は国の重要文化財 平等院庭園は国の史跡・名勝 | |||
| 9 | 宇治上神社 | 宇治市 宇治山田59 | 本殿は日本最古の神社建築 (平安時代後期に建立) 隣接する宇治神社とは対をなす |
| 本殿、拝殿は国宝 春日社は国の重要文化財 | |||
| 10 | 高山寺 | 京都市右京区 梅ヶ畑栂尾町8 | 13世紀初めに明恵上人が再建 紅葉の名所 「国宝鳥獣人物戯画」など 貴重な美術工芸品を所有 |
| 石水院は国宝 境内は国の史跡 国宝、重文の絵画、仏像など多数 | |||
| 11 | 西芳寺(苔寺) | 京都市西京区 松尾神ケ谷町5 | 寺伝では奈良時代、行基の開創 暦応2年(1339年)、夢窓国師が復興 120種の苔が境内を覆う庭園が見事 |
| 庭園は国の史跡・特別名勝 茶室・湘南亭2棟は、国の重要文化財 | |||
| 12 | 天龍寺 | 京都市右京区 嵯峨天龍寺 芒ノ馬場町68 | 後嵯峨天皇の亀山離宮があった地 暦応2年(1339年)、足利尊氏が創建 後醍醐天皇の菩提を弔うため 夢窓国師が開山で、京都五山の一位 塔頭(たっちゅう=子院)も多数 |
| 方丈裏の庭園は、国の史跡・特別名勝 絵画・仏像に重要文化財が多数 | |||
| 13 | 鹿苑寺 (金閣寺) | 京都市北区 金閣寺町1 | 足利義満が応永4年(1397年) 別邸「北山殿」を創建、死後、寺に 室町時代「北山文化」のシンボル 有名な金閣は舎利殿として建立 現在の金閣は昭和の再建 |
| 庭園は国の特別史跡・特別名勝 | |||
| 14 | 慈照寺 (銀閣寺) | 京都市左京区 銀閣寺町2 | 足利義政が文明14年(1482年) 創建の山荘「東山殿」がルーツ 室町時代「東山文化」のシンボル |
| 銀閣、東求堂は国宝 庭園は国の特別史跡・特別名勝 | |||
| 15 | 龍安寺 | 京都市右京区 龍安寺 御陵ノ下町13 | 細川勝元が宝徳2年(1450年)創建 大本山妙心寺の境外塔頭 方丈庭園が有名な「龍安寺の石庭」 |
| 方丈は国の重要文化財 方丈庭園は国の史跡・特別名勝 龍安寺庭園は国の名勝 | |||
| 16 | 本願寺 (西本願寺) | 京都市下京区 堀川通り花屋町下ル | 通称「お西さん」 浄土真宗本願寺派の総本山 天正19年(1591年)、現在地に移転 (秀吉による京都の都市計画で) 桃山文化の粋を伝える堂塔が健在 |
| 御影堂など7棟が国宝 重要文化財も多数 境内は国の史跡 書院庭園は国の史跡・特別名勝 滴翠園は国の名勝 | |||
| 17 | 二条城 | 京都市中京区 二条城町541 | 徳川家康が慶長8年(1603年)創建 当初は京都の宿所 後に将軍と天皇の使者との対面所に 徳川幕府における京の拠点 15代将軍慶喜がここで大政奉還 |
| 二之丸御殿6棟が国宝 本丸御殿は国の重要文化財 二の丸御殿唐門なども国の重文 二之丸庭園は国の特別名勝 城内は国の史跡 |
| 世界遺産「古都京都の文化財」構成資産17(16社寺1城)全リスト | |
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