比叡山延暦寺・根本中堂

世界文化遺産にも登録される延暦寺は、788(延暦7)年に最澄(さいちょう)が開いた天台宗の総本山。琵琶湖と京都の間にそびえる比叡山(848.1m/大比叡)の山上に「三塔十六谷」と称する寺域が広がっています。創建以来1200年間一度も絶やすことなく法灯を灯し続けているのが根本中堂です。(2026年頃まで大改修工事中)

根本中堂は、比叡山延暦寺の総本堂

比叡山延暦寺は、根本中堂を中心とした東塔(とうどう)、釈迦堂を中心とした西塔(さいとう)、円仁によって開かれた横川(よかわ)の3地区に分かれています。

788(延暦7)年、天台宗の開祖・最澄が根本中堂のある場所に一乗止観院を創建し、本尊として薬師如来像を安置したのが比叡山延暦寺の始まり。
延暦寺という寺号が嵯峨天皇から許されるのは、最澄没後の823(弘仁14)年のことですが、空海(弘法大師)が修禅の道場として開いた高野山と並んで平安仏教(山岳仏教)の中心的な存在として発展します。

つまり、根本中堂は延暦寺の総本堂ということに。
本尊は最澄が一刀三礼して刻んだと伝わる最澄自刻の薬師瑠璃光如来で、秘仏。
最澄が宝前に灯明をかかげて以来、「その灯火は1200年間一度も消えることなく輝き続けている」(比叡山延暦寺)ので、不滅の法灯と呼ばれています(織田信長の比叡山焼き討ちの際には、それ以前に灯火を分けた、山形の立石寺から分灯されています)。

現存する国宝の建物は徳川家光の再建

比叡山延暦寺の中心であることから根本中堂と名付けられていますが、最澄創建の三堂(中央に薬師堂・北に文殊堂・南に経藏)の中心という意味合いもあります。

現在の根本中堂は、1571(元亀2)年9月、織田信長による焼き討ちの後、1642(寛永19)年に、天海僧正の進言により徳川3代将軍・徳川家光が再興したもの。

南側に中庭が配置される寝殿造りの建物は、昭和28年3月31日に国宝に指定され、周囲を取り囲む廻廊は国重要文化財になっています。

なお、2026年頃まで、大改修工事中。
根本中堂中庭に修学スペースを建設。
「工事期間中は、国宝・重文改修ならではの珍しい作業も行っております。普段目にすることのない貴重な光景を間近でご覧いただく機会もございますので、是非ご参拝ください」(比叡山延暦寺)。

これだけは知っておきたい! 比叡山延暦寺
空海が高野山に開いた真言宗、最澄が比叡山で創始した天台宗と、唐に留学した2人が開いた平安仏教。
その隆盛には、奈良仏教に対抗しうる新しい仏教として朝廷が保護したという側面、奈良仏教の政治的な影響を排除しての平安京への遷都という時代背景も見逃すことができません。

真言宗の東密と呼ばれる密教に対し、天台宗は台密と呼び、最澄が唐から日本に持ち帰り、円仁(慈覚大師)、円珍(智証大師)らが完成させています。
この台密の教えは、中世に山岳宗教である修験道と結びつき、江戸時代、家康・秀忠・家光つ仕えた天海僧正にもつながり、上野の寛永寺は西の比叡山に対し、東叡山として繁栄したのです。

戦国時代には織田信長と対立した浅井長政・朝倉義景連合軍の居城ともなり、信長と対立し、1571(元亀2)年9月に焼き討ちにあって、数千人(『信長公記』)という死者が出ます。
その後、1584(天正12)年5月1日、小牧・長久手の戦いで犬山城に出陣する羽柴秀吉に、山門再興の許可を得て、青銅1万貫が寄進されています。

比叡山延暦寺・根本中堂 DATA

名称 比叡山延暦寺・根本中堂/ひえいざんえんりゃくじ・こんぽんちゅうどう
所在地 滋賀県大津市坂本本町4220
公式HP 比叡山延暦寺
注意 現在、大改修工事中
電車・バスで JR比叡山坂本駅、または京阪石山坂本線坂本駅から比叡山坂本ケーブルで11分、延暦寺駅下車すぐ
ドライブで 名神高速道路京都東ICから約17km
駐車場 270台(延暦寺東塔駐車場)/無料
問い合わせ TEL:077-578-0001/FAX:077-578-0678
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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