語歌堂(秩父三十四所観音霊場・札所5番)

秩父札所5番、小川山語歌堂は臨済宗南禅寺派の寺。観音堂には慈覚大師の作と伝えられ、「子返しの観音」の別名がある准胝観音(じゅんていかんのん)を安置し、除災、延命、救児などにご利益があります。准胝観音を祀る寺は西国札所11番醍醐寺(上醍醐)などしかなく稀少。関東の札所ではここだけです。

観音堂と別当寺という札所本来の形を残す貴重な寺

語歌堂を創建した本間孫八詩は、歌の道を極めようと精進していました。
観音堂で旅の僧と長興寺の大旦那である本間孫八が和歌の奥義を語り合った際、明け方になると僧はかき消すようにいなくなってしまいました。
孫八は、旅の僧が救世観音(あるいは聖徳太子とも)の化身と悟り、語歌堂と名付けたのだとか。

現在の観音堂は、文化年間(1804年~1818年)に地元の棟梁の築。

納経所は語歌堂から250mほど東に離れた長興寺(別当)。
観音堂と別当寺という札所本来の形を残す貴重な寺となっています。

広重・豊国作 『観音霊験記 秩父順礼』 第五番語歌堂

幕末の1858(安政5)年、午歳総開帳(うまどしそうかいちょう=札所本尊の総開帳)にあわせて、江戸で作成・販売された『観音霊験記』。
秩父五番札所の語歌堂を描いた錦絵。
歌川広重が札所の様子を、さらに歌川豊国が札所にまつわる霊験(れいげん)を描いています。

『観音霊験記 秩父順礼』 には、旅の僧に化身し、本間孫八に和歌の道を会得させた観音菩薩が描かれています。

霊場間の距離・時間

4番札所・金昌寺(秩父市山田1803) — (1.3km/徒歩20分) — 5番札所・語歌堂(秩父郡横瀬町横瀬6119/納経所は徒歩3分の長興寺) — (2.7km/徒歩40分) — 6番札所・卜雲寺 萩野堂(秩父郡横瀬町横瀬1430)

語歌堂(秩父三十四所観音霊場・札所5番)
名称 語歌堂(秩父三十四所観音霊場・札所5番)/ごかどう
所在地 埼玉県秩父郡横瀬町横瀬6119
関連HP 秩父三十四所観音霊場秩父札所連合会ホームページ
電車・バスで 西武秩父線西武秩父駅から西武バス皆野行き、または定峰行きで15分、語歌橋下車、徒歩3分
ドライブで 関越自動車道花園ICから約25km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 語歌堂 TEL:0494-23-4701
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

金昌寺(秩父三十四所観音霊場・札所4番)

2017年10月29日

 

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