風布川・日本水

埼玉県大里郡寄居町を流れる風布川（ふうっぷがわ）とその源流となるのが日本水（やまとみず）で、風布川・日本水として環境省の名水百選に選定されています。日本武尊（やまとたけるのみこと）が東征の際、この地で戦勝を祈願し、剣を岩壁に刺したところ、水が湧き、あまりの冷たさに一杯しか飲めなかったとの伝説から「一杯水」の別名も。

道路沿いに「日本水水飲場」を用意

伝承がある日本水は、釜伏山（かまふせさん／582m）北面、百畳敷岩から湧出し、「日本水大神」が祀られています。
かつては雨乞い、子授け、不老長寿の泉として信仰されていました。
日量5000トンという豊富な湧出量で、7つの支流と合流し、6km下流の玉淀湖に注いでいます。

現在、日本水湧出地点は、崩落の危険などのため立入禁止になっていますが、700mの導水管で湧水を引いた「日本水水飲場」が道路沿いに用意されています（水飲場から湧出地点は徒歩30分）。

ちなみに、風布川・日本水は埼玉県では唯一の名水百選選定の湧水です。

環境省「名水百選」　関東11名水

昭和60年3月に環境庁（現・環境省）が選定した「名水百選」（昭和の名水百選）。「保全状況が良好」で「地域住民等による保全活動がある」のが名水の条件で、関東エリアの1都6県からは11の名水が選定されています。茨城、埼玉、千葉が各1ヶ所、残りの