全国唯一! 一関市の「あんかけカツ丼」とは!?

小角食堂・あんかけカツ丼

「あんかけカツ丼」というと、料理サイトなどで紹介されているのはとろみの付いた出汁のかかった「あんかけカツ丼」が一般的。岐阜県瑞浪市など、東濃地方のローカルフードにもなっていますが、岩手県一関市の「あんかけカツ丼」は、日本で唯一のソース味の「あん」。まさに超ローカルなソウルフードです。

「あんかけうどん」をアレンジして誕生!?

一関市千厩町(せんまやちょう)の「小角食堂」(こっかどしょくどう)は大正14年創業の老舗食堂(食堂以前の店は、江戸時代中期の元禄時代創業)。
ここの定番で人気のメニューが「あんかけカツ丼」です。

千厩町は、明治時代に葉たばこ生産で栄えた町(旧専売局千厩煙草専売所は、「せんまや街角資料館」として再生)。
平成17年9月20日に一関市に吸収合併されるまでは、独自の文化圏を形成していました。

千厩町にはもともと、地元(山形市を中心に、宮城、岩手などの一部にある郷土料理)で「すっぽこ」と呼ばれる「あんかけうどん」があり、カツの衣のサクサク感を活かしたいと70年ほど前に生まれたのが「あんかけカツ丼」。
「あん」がソースベースというのは、ほかでは見ない姿ですが、一関市周辺ではもともと「ソースカツ丼」が定番で、「市外でカツ丼を頼んだら卵とじで驚いた」という人も多数。

そんな食文化なので「ソースカツ丼」の進化系として少し甘めのソースにとろみを付けた「あんかけカツ丼」が生まれたのかもしれません。
しかも使われる米は自家栽培米というこだわりで、半農半食堂ともいえる形態。

カツオ節とサバ節で取ったそばにも使われる出汁に、中濃ソースとしょうゆ、砂糖で味を付けとろみを付けた「あん」。
カツの下には千切りのキャベツを敷くのもソースカツ丼風です。

旧千厩町だけでなく、旧室根村の「こんのや」などもこの派生的な味でした(残念ながら閉店しています)。
岩手県内にはカツ丼のアレンジした様々なパターンがあり、実は隠れた「カツ丼王国」となっているのです。

全国唯一! 一関市の「あんかけカツ丼」とは!?
所在地岩手県一関市千厩町千厩130
場所小角食堂/こっかどしょくどう
電車・バスでJR千厩駅から徒歩20分
ドライブで東北自動車道一関ICから約25km
駐車場あり/無料
問い合わせ小角食堂 TEL:0191-52-2319
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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