日御碕

「国譲り神話」ゆかりの日御碕神社(ひのみさきじんじゃ)が鎮座する島根半島最西端の岬が日御碕。出雲大社に近い稲佐の浜から日御碕まで続く隆起海岸は、美しい景観が続きドライブにも絶好。夕日の名所として名高く、出雲日御碕灯台の周辺は「灯台と夕日の小径」など遊歩道も整備され、彼方の隠岐や海に沈む夕日を眺めての散策が楽しめます。

ウミネコの繁殖地・経島を眼前に

沖に浮かぶ経島(ふみしま)は日御碕神社の旧社地で、8月7日の例祭(『神幸祭』/みゆきしんじ)に宮司だけが渡ることのできる聖なる島となっています。

西日本屈指の海鳥のコロニーとなっており、11月下旬〜7月の間なら岬側から国の天然記念物に指定されたウミネコのコロニー(「経島のウミネコ繁殖地」)を観察可能。

「灯台と夕日の小径」を歩けば、その西端にあるのが経島を眺める展望台(鳥見台)。
島の上には鳥居があることも視認できます。
岬先端から東に回り込むと、出雲松島と呼ばれる景勝地で、小松平に展望台があります。

経島を眼前に

出雲の夕日は「日本遺産」に認定

日没のスポットにもなっていますが、「日が沈む聖地出雲~神が創り出した地の夕日を巡る~」は「日本遺産」に認定。

「天日隅宮(あめのひすみのみや)」(出雲大社)と「日沉宮」(ひしずみのみや=日御碕神社)はともに夕日にちなんだ神社です。

『日本書紀』には「素戔嗚尊(すさのおのみこと)、熊成峯(くまなしのみね)に居(いま)して、遂に根國(ねのくに=出雲)に入りましき」と記されています。
熊成峯は山頂に磐座のある八雲村熊野地区(現・松江市八雲町熊野)の天狗山(610.4m)と推測され、その山頂で素戔嗚命は、柏の葉を使って占いを行ない、落ちたところが日御碕だったと伝えられています。
松江市八雲町熊野には今も熊野大社があり、そのルーツが山頂にある磐座(いわくら)と伝えられています。

古来、大和の北西にある出雲は、日が沈む聖地として認識されていました。
出雲の旅は神話を理解して広域で楽しむのがおすすめです。

日御碕の神々しい夕日

取材協力/島根県観光振興課

日御碕
名称日御碕/ひのみさき
所在地島根県出雲市大社町日御碕
関連HP出雲観光協会公式ホームページ
電車・バスでJR出雲市駅から一畑バス日御碕行きで45分、終点下車
ドライブで松江自動車道出雲ICから約18km、宍道ICから約33kmで日御碕駐車場
駐車場日御碕駐車場(240台/無料)
問い合わせ出雲観光協会日御碕案内所 TEL:0853-54-5400
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

出雲日御碕灯台

島根半島最西端の日御碕(ひのみさき)先端に建つのが出雲日御碕灯台。明治36年、日清戦争直後の海運振興のために全国に建てられた大型灯台のひとつで、国の重要文化財。灯塔の高さ43.65mは日本一というノッポな灯台です。Aランクの保存灯台、「日本

経島

日御碕(ひのみさき)の最西端に位置する小島が経島(ふみしま)。かつて日御碕神社・日沈宮(下の宮)の社殿のあった島と伝えられ、8月7日の例祭(『神幸祭』・みゆきしんじ)の際に宮司だけが渡ることのできる神域となっています。その名の由来は、柱状節

日御碕神社

日御碕(ひのみさき)の突端、出雲日御碕灯台近くに建つ日御碕神社。神の宮(上の宮)に素盞鳴尊(すさのおのみこと)、日沈宮(下の宮)に天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀っています。『出雲国風土記』、『延喜式神名帳』に記される古社で、日本遺産「

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