静岡県駿東郡長泉町にある公園が、「世界一小さい公園」として2024年12月25日に「ギネス世界記録™」に認定(2025年2月25日発表)。1988年、都市計画道路の建設時余剰地に歩行者の休憩場所として整備されたもので、面積はわずかに0.24平米。0.1畳分というまさにミニミニポケットパークです。
世界一だったミル・エンズ公園を0.05平米上回る!

この公園(かつてはポケットパーク)、長泉町の「町の花」サツキツツジが刻まれたプレートと1人用のベンチが設置される園地で、49cm四方ほどの大きさしかなく、公園というよりも、小さな花壇といった雰囲気。
それでも長泉町によれば「待ち合わせ場所として利用されることもある」ということで、町では知られた存在に。
これまで、「世界一小さな公園」として地元メディアなどで紹介されることもありましたが、それはあくまでも自称。
これまで「ギネス世界記録™」には、アメリカ・オレゴン州のミル・エンズ公園(Mill Ends Park)が0.29平米で「世界一小さな公園」(Smallest Park)として認定されていました。
実は長泉町では、このポケットパークを設置した際に、すでにミル・エンズ公園を意識していたとのことで、設置から37年を経て、公式な認定になったわけです。
当時の担当者、町の職員だったアイデアマンの下山和則さんによれば、「オレゴン州に視察に行った同僚が持ち帰ったパンフレットを見てアイデアがひらめいた。ギネス記録は夢だった」とのことですが、下山さんは現在は長泉町議会議長に。
まさに長泉町が長年秘めていた念願だったというわけです。
都市計画道路建設時の区画整理で生まれた残地に築かれたため、法律上は「ポケットパーク」で歩道の一部に位置づけられていました。
2024年12月21日、長泉町が測量士に依頼してポケットパークの正確な面積の測量を実施、2024年12月25日の公告で「公園」に変更し、「ギネス世界記録™」公認にこぎつけたというわけです。
2025年2月25日、長泉町役場の庁舎で「ギネス世界記録™」の審査結果の発表され、ギネス公式認定員・藤渕文香さんから池田修(いけだおさむ)町長に公式認定証が授与、正式にSmallest Park(最も小さな公園)としてに認定されたもの。
「ギネス世界記録™」の登録費用は、ガバメントクラウドファンディングとふるさと納税で賄っています。
「ギネス世界記録™」(ギネスワールドレコード)の認定条件は、自治体に「公園」として正式に登録されていること、5年以上存在していること、証人の立ち会いのもと資格がある測量士が測量を行なうことで、これらの条件をすべてクリア。
「地域活性化の一助とし、地域の皆様から愛され、世界に誇れる公園として後世に伝えていきたい」と池田修町長も意気込みを語っています。
「世界一小さい公園」のある下土狩地区には、富士山溶岩流(三島溶岩)の末端に位置する鮎壺の滝(あゆつぼのたき)、「世界かんがい施設遺産」(国際かんがい排水委員会が建設から100年以上経過し、かんがい農業の発展に貢献したもの、卓越した技術により建設されたものを評価)に2023年11月4日認定された徳川家康ゆかりの本宿用水(ほんじゅくようすい)もあり、観光の起爆剤としても期待されています。
広さ0.1畳! 長泉町「世界一小さい公園」がギネス世界記録™に認定 | |
名称 | 世界一小さい公園/せかいいちちいさいこうえん |
所在地 | 静岡県駿東郡長泉町下土狩760-7 |
電車・バスで | JR下土狩駅から徒歩15分 |
ドライブで | 東名高速道路沼津ICから約5km |
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