【現役日本最古の国道橋】 湯野田橋

湯野田橋

佐賀県嬉野市嬉野町、嬉野温泉街を流れる塩田川に合流する湯野田川に架かる国道34号の橋が、湯野田橋。明治21年に完成した石造アーチ橋で、橋長15m以上の橋という条件は付くものの、現役で使用される最古の国道橋です(国土交通省認定)。土木学会推奨土木遺産にも認定されています

明治21年架橋の石造アーチ橋の上をトラックが走る

施設管理をしている佐賀国道事務所で5年に一度の定期点検を実施していますが、今のところ問題はないということで、現役の橋梁。
橋長15.20m、橋幅8.30mの石造アーチ橋です。

明治時代には予測もしていなかったような国道の通行量とトラックやバスの重量ですが、長崎の眼鏡橋をルーツに、九州で培われた精緻な石造建築の技術を裏付けています。
アーチ部分の最頂部(中央部)にある要石(かなめいし)から両岸にかけてのアーチ環部分を形成する輪石(わいし)は、両岸に近づくにしたがって石の厚みが増すという設計に(天端で55cm、下部で70cm)。

なお、すぐ上流側には石造アーチ橋の湯野田上橋(橋長8m、築造年不明で江戸時代架橋とも)が架かりますが、こちらはかつての長崎街道の橋梁です。
嬉野温泉街からも近いので、気が付かずに通り過ぎる人がほとんどですが、ぜひじっくりと見学を。

ちなみに嬉野市嬉野町には不動山地区に江戸時代に築かれた皿屋谷、天満宮前、井出元橋と3つの石造眼鏡橋が現存、合計5ヶ所の石造アーチ橋が残されています。

【現役日本最古の国道橋】 湯野田橋
名称 湯野田橋/ゆのだばし
所在地 佐賀県嬉野市嬉野町下宿丙
ドライブで 長崎自動車道嬉野ICから約2km
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