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富士山頂上浅間大社奥宮

富士山頂上浅間大社奥宮

富士宮口山頂に鎮座するのが富士山頂上浅間大社奥宮。富士宮にある富士山本宮浅間大社の奥宮です。富士講全盛の神仏習合の時代から富士山の八合目より上部は神域でしたが、明治初年の廃仏毀釈後は仏教的な色彩が一掃され(山の名からも失われ)、代わって奥宮が鎮座し、神域の要となっています。

奥宮参拝後はお鉢めぐりをするのが習わし

主祭神は浅間大神(あさまのおおかみ=木花之佐久夜毘売命/このはなのさくやひめのみこと)で、相殿神として夫神の大山祇神(おおやまづみのかみ)、父神である瓊々杵尊(ににぎのみこと)を祀っています。
開山期に限り、神職が常駐し、諸祈願ができるほか、お札・お守りの授与、金剛杖などに朱印を押してもらえます。
また霊水・銀名水を授与してもらえば、浅間大神の御神徳を戴くことになるのだとか。
奥宮の高齢者記帳所にある「高齢者登拝者名簿」に記帳(資格は70歳以上)すると記念品が授けられる仕組み。

ちなみに、富士講の富士登山では、奥宮参拝後、山頂火口(大内院=禁足地)を一周するお鉢めぐりをするのが習わし。
奥宮から時計回りに回れば、剣ヶ峰、白山岳の順に巡ることに。

なお、須走口・吉田口・河口湖口の山頂にはもうひとつの奥宮である富士山頂上久須志神社が鎮座しています。

富士山の八合目から上は、世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産になっています。

神仏分離以前は大日堂が建っていた!

『絹本着色富士曼荼羅図』に描かれた村山口登山道

明治初年の神仏分離、廃仏毀釈で富士山頂の仏殿、仏像が破却されるまでは、現在の奥宮の場所には富士山興法寺(富士山の村山修験における中心地)の大日堂が建っていました。
さらに時代を遡れば、村山修験の祖・末代(まつだい=富士上人)が長承元年(1132年)、富士山に登頂(『浅間大菩薩縁起』)。
久安5年(1149年)に大日寺を建立しています(『本朝世紀』)。
往時には村山口登山道が富士の登拝道で、その終点が大日寺(大日堂)だったのです。
室町時代には、村山で修行した行者に連れられた一般の登山者が富士山に登るようになっていたのだとか。

万延元年(1860年)に英国特命全権公使のラザフォード・オールコックが外国人初の富士登山を行った際にもこの村山口登山道が使われています。
神仏分離令により仏像が取り除かれ、大日堂跡地は浅間大社奥宮となり、山役銭の徴収場として機能した薬師堂は久須志神社になっています。
さらに富士修験の中心地だった村山(戦国時代末期には徳川家康が大日堂を再建、江戸時代にも徳川綱吉が再建しています)も、神仏分離、廃仏毀釈で、村山浅間神社と大日堂は分離、山伏は還俗させられて富士山興法寺は機能を失い、大いに廃れています。

富士山頂上浅間大社奥宮
名称 富士山頂上浅間大社奥宮/ふじさんちょうせんげんたいしゃおくみや
所在地 静岡県富士宮市富士山頂
関連HP 富士本宮浅間大社ホームページ
富士登山オフィシャルサイト
ドライブで 東名高速道路裾野ICから約37kmで富士山スカイライン五合目駐車場。関西方面からは新東名高速道路新富士IC利用が便利
駐車場 富士山スカイライン五合目駐車場(500台)、マイカー規制時は水ヶ塚駐車場(有料)に駐車し、シャトルバスを利用
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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